今回は個人的ベストスマートウォッチ ベスト3をご紹介したいと思います。レビューした11本のスマートウォッチの中から今回はまずそれぞれを振り返りたいと思います。
そしてその中から、2024年のオススメスマートウォッチベスト3を決めたいと思います。振り返りの方はざっと紹介していますので、個々の詳細は正式なレビューの方をご覧ください。
Xiaomi Smart Band 8
今季、もっとも変化と評価の幅が大きかったのがXiaomi Smart Band 8でしょう。これまでXiaomi のBandシリーズは、Amazftiで有名なHuamiが製造を担当していましたが、今季より製造元が変更になっています。他のシリーズ同様に70maiが担当していると思われます。
その影響で内部構成がガラッと代わり、ほぼ別物になりました。
特にアプリが変更になったことで、これまでのZepplifeと連携が出来なくなった事が一番のポイントです。
これまでのmiBandシリーズユーザーは当然Zepplifeで連携出来るだろうと思っていたはずなので面食らった人も多いでしょう。LINE返信やGooglefitとの連携といったこれまでのアドバンテージが無くなったのは残年なポイントです。
一方、動作感の軽快さは過去イチの進化を遂げて、スマートバンド全体で見ても素晴らしい動作感です。
また、デザインがこれまでのシリーズよりも良くなっているのもポイントです。
一長一短がある悩ましいプロダクトですが、個人的には進化点の方で評価が出来ると感じています。
Redmi Watch 3 Active
先に発売されたRedmi Watch3無印は、過去の大ヒットスマートウォッチ Mi Watchに変わるクオリティでしたが、その廉価版という位置づけで何と4990円という価格で出されたぶっ壊れコスパスマートウォッチです。
GPSが非搭載、ディスプレイが液晶といった価格なりのコストダウンはあるものの、基本的なヘルスケア要素など、ベースとなるウェアラブル機能はしっかりとしているスマートウォッチです。
無印ではできなかったSpO2の自動測定に何故か対応しますが、その代わりストレスの自動測定には対応しないという謎な差別化があります。
また、本体サイズが1.9インチと、スクエアタイプスマートウォッチの中ではかなり大柄なのも人を選ぶかもしれません。
ただ、メッキフレームで見た目も良く個人的にはかなり高い評価をしているスマートウォッチです。
Xiaomi Smart Band 8 Pro
先に発売されたBand 8のアッパーバージョンです。
band8無印がミニマムな形状のため、Pro版は大型縦長ディスプレイを採用しています。
見た目もよりスタイリッシュになっており、ベルトを交換すればスタートバンドらしからぬ品の良さになります。
見た目や、動作感など全体的にスマートバンドというよりスマートウォッチに近いんですが、操作体系はたくまでスマートバンドです。
無印版との大きな違いはGPSの有無でPro版は単体でGPS測定が可能です。
前作と比べると操作性が格段に上がっており、スルスルサクサクと機敏に操作が出来ます。
一方機能性は前作と大きく差は無く、マンネリともしています。
グローバル版の発売がかなり遅れているのと、他のRedmi ウォッチとも結構かぶっているので本当に出るのかが謎になってきています。
Xiaomi Smart Band 8 Pro (Aliexpress)
G-Shock DW-H5600
変わり種としてはG-SHOCKのスマートウォッチG-SQUADです。見た目は完全にオリジンモデルなんですが、ヘルスケアセンサーと、通知用のモーターも搭載されています。
まず、ヘルスケアはポラール製のセンサーが搭載されており本格的です。ここ最近のスマートウォッチと比較すると、心拍数とSpO2のみのシンプルなヘルスケアではありますが高い精度を誇ります。
ディスプレイはMIP液晶を搭載し、G-shockらしいモノクロのドット感は残しつつ、通知表示ではしっかりと文字が視認できるほどに解像度が高いです。
正直、スマートウォッチとして考えると、この機能性で5万近いのはナンセンスなんですが
G-Shockとして見るとその評価はガラッと変わります。スマホ通知が振動して画面で見れる、ついでにヘルスケアも使える。
そういった目線で見るなら、このDW-H5600はとても貴重な存在です。
CMF Watch Pro
スケルトン端末で有名なNothingが手掛ける廉価ブランドがCMFです。Nothingのデザイン性をより手頃に楽しんでもらう事をコンセプトに、高いデザイン性と低価格を両立したブランドです。
今回のCMF Watch Proも発売前からかなり注目され、普段iPhoneを使っているようなユーザーにもそのデザイン性は刺さったようで、ガジェオタのみならず、おしゃれな人たちからの興味がとても高かったと感じました。
また、定価1.3万円とスマートウォッチとしてもとても低価格なことも注目されました。
実際にデザイン性は素晴らしく、凝ったUIもしっかり統一されていてまさにNothingなデザインなんですが
いかんへん本体のベースとなっているスマートウォッチのクオリティがあまり高くなく、バグやナンセンスな仕様なども目立ちます。
世の中的にはかなり高評価的な雰囲気がありますが、正直、スマートウォッチを追い続けてきた私の目線からはB級の製品だと感じました。
後々調べてみると、realme Watch3がベースとなっているようで、Nothingが表面だけ見栄えを良くしたのが本当のところのようです。
TicWatch Pro 5
WearOSといえばmovboiのticwatchです。Snapdragon W5を搭載し、最新のWearOSを真っ先に採用しました。
おなじみの2層式ディスプレイは健在で、WearOSながらロングバッテリーを実現しています。また、今回から急速充電にも対応し、より使いやすくなりました。
一方、ベースは海外製品のため日本独自のおサイフ機能には対応しないのが評価が分かれる点でしょう。
また、機能性が前作よりも減っている点や、動作感はあまり前作と変わらないのに、価格が1万円以上高いというのがネガティブに感じました。
ちょうど前作Pro3 Ultraが値下がりしたこともあり余計にそれを感じました。
現在は若干値段が下がり4万円台になりましたが、それでもまだ前作でもいいんじゃない?と感じてしまいます。
Pixel Watch 2
WearOSのリファレンスモデル的な位置づけのPixel Watchです。WearOS用のおサイフケータイモジュールはPixelのものがベースとなっており、次にご紹介するGalaxyWatch6シリーズで使われています。
本体デザインはほぼ前作と変わらずPixelブランドらしく、ポップさと品の良さが混じった、高いデザイン性も魅力的です。
前作、初代Pixel WatchはGoogleの初のスマートウォッチという事で大いに注目をあつめましたが、蓋を開けてみると心もとないバッテリー持ちで評価が低かったですが、今回のPixel Watch2はバッテリー持ちの改善と充電速度の向上で使いやすくなりました。
しかし、逆に言うとそこだけで、それ以外はまったくと言っていいほど進化はありませんでした。
一応、ストレスマネジメント機能はかなりの高精度でこれは他のスマートウォッチにもほしいと感じましたが
それ以外はまじで初代から何も変わっていません。
そのくせ、円安の影響もあり、1万以上価格が高くなり、低価は5.2千円です。はっきり言って高すぎです。
一応、Pixel8 Pro購入時のキャンペーンで5万円引きというクーポンがあり、私もそれを利用したので実質2千円程度で買えました。
ただ、これを今から定価で買うのは正直オススメしないです。
Galaxy Watch 6 Classic
今年話題性があったスマートウォッチとしてはGalaxy Watch 6シリーズでしょう。
前作では出なかったClassic 回転ベゼルが復活しました、さらに一番のポイントはfelica対応でしょう。
マンネリとしていたところに、日本版でfelicaに対応した事で一気に注目度が上がりました。
ちなみに、felicaは先にPixel watchで対応されたんですが、そのソフトウェアをベースに実装しているそうです。
発売前にはSuicaの定期券利用についても注目されたんですが、残年ながら定期利用には非対応でした。
ちなみに、この件を実際にSuica開発元のJR東に問い合わせたところ、WearOSを定期券利用可能にするには、改札機ごとの改修が必要なので現時点では対応出来ない
という回答でした。つまり、どんなに期待値が上がろうと、JR東が本気になってくれないとWearOSでの定期利用は無いということですね。今後発売されるであろうスマートウォッチにも同じことが言えます。
話がそれましたが、WearOSのキングたるGalaxy Watchで、今作は集大成と言えるクオリティです。
Huawei Watch Buds
Huaweiが放った異色のスマートウォッチです。
何と、スマートウォッチ本体の中にノイキャンに対応したワイヤレスイヤホンが格納されています。
過去にスマートウォッチとTWSが一緒になったイロモノはありましたが、まさかHuaweiのクオリティでそれをやってしまいました。
HarmonyOSにより、高いレベルでウェアラブルとしてまとまっています。
こんな奇抜なプロダクトは中国でしか出さないだろ…と思っていましたが、意外な事にクラファンからスタートし、後に正式に日本で発表をしました。
肝心の音質はというと、やはりサイズなりにソコソコで、ANCについても効いてるか効いてないかがほぼ分からなかったです。
ただ、イヤホンを持ち歩かなくて良いという体験は思ったよりも便利で、HarmonyOSの完成度も高いので自然と生活の中で使っていけるウェアラブルでした。
また、今年はスマートウォッチ全体的にマンネリ化が酷いと感じる中で、HUAWEIの生き残りをかけた本気のものづくりに敬服します。
Huawei Band 8
スマートバンドの常識を変えたのはHuawei Bandシリーズです。Band6より始まった縦長の大型ディスプレイは他のメーカーのプロダクトにも影響をもたらしました。
高い完成度と不足のない高い機能性で、スマートバンドの鉄板商品と言えるでしょう。
しかし、今回のHuawei Band8 に関して言えば、前作から何の変化も無くデザインが少し変わった程度のマイナーアップデートです。
正直、前作Band7で充分ですし、もっと言うと、Band6でも充分です。
Huawei Band6がとにかく優秀で、機能性の頭打ちがこの時点で発生していたわけです。
なので買い替える必要も無く、あまり話題にならなかったスマートバンドだと個人的に感じました。
もう、Huaweiとしても新商品ということでは無く、シーズン品の域に達しているのでは?とも思います。
次のBand9でどういった展開をするのかに注目です。
Amazfit Balance
amazfitの今季のメインストリームにあたるのがAmazfit Balanceです。
これまで伝統だったGTR/GTSというシリーズを廃して、GTRにあたるプロダクトです。
Amazfitのメインストリームらしく、最新のZeppOS3を搭載し、今回はついに体組織計まで搭載しました。
また今回から新たにメンタルを可視化するレディネスに対応し、これまでのPAIスコアよりも、より手軽に自分の管理ができるようになりました。
一方で、価格と質感が釣り合わないなとも感じました。前作GTR4が30000円ほどなのに対して、Balanceは40000円台にまで価格が跳ね上がりました。
これは円安の影響によるところもあるようですが、それでも中々インパクトがあります。
さらに、今回、シリコンバンドとファブリックベルトがラインナップされていますが、それぞれ前作のフルオロエラストマーバンドと比べると質感が劣ります。
せっかくの機能性ですが、質感が伴わないため割高に感じると思います。
もちろん、amazfitは基本的に軽量でミニマムな事を良しとしているブランドなので、中途半端な質感よりも、軽さにウェイトを割いているとも言えます。
今回のBalanceはちょっと人を選ぶなと感じました。
Best3 Xiaomi Smart Band 8
まず、第三位はXiaomi Smart Band 8です。これまで、製造を担当したHuamiが外れた事でまったくの別物になったのがいい意味でも悪い意味でもインパクトがありました。
やはりmiBandから続くコンパクトな縦長サイズはこれぞスマートバンドだと言えますね。他のメーカーが大型化する中で、意地でもこのサイズ感を貫いています。
実際にやっぱスマートバンドってこのサイズだよなぁと一周回って感じますね。
一方、Zepplifeが非対応な事に残念がる人も多かった印象てす。個人的にはZepplifeで連携はしないので、特に問題無いんですが、Googlefitなどの連携や、LINE返信も出来なくなった事が、前作からの劣化と感じる人も少なくないようです。
個人的にはスマートバンドイチの動作感の良さ評価しているのと、何だかんだでコンパクトで邪魔をしないサイズ感がすばらしく、着用する機会が比較的多かったため3位としました。
Best2 G-SHOCK DW-H5600
第二位はG-SHOCKスマートウォッチです。意外と思うかもしれませんが、私の休日のファッションに合致するのはG-shockで、休日はほぼコレをつけています。
スマートウォッチというより、ファッションアイテムに通知機能が付いていると表現したほうが良いかもしれません。
目新しい機能も無く、単純に通知をピープとバイブレーションで教えてくれるG-Shockというまさに求めていたのはそれッという感想です。
G-SHOCKに通知機能付いてるというのがとにかくシンプルで素晴らしいです。
一方、高いのはさすがにG-shockブランドで、5万円近くします。G-shockが好きでなければありえない値段だと思います。
個人的には早くマスターオブGシリーズで出してほしいなぁと強く思っています。
BEST1 Galaxy Watch 6 Classic
今年個人的に一番だと思ったのはGalaxy Watch 6 Classicでした。
当初は前作と何も変わらないとおもわれていましたがが、felicaの対応で印象がガラッと変わりました。
正直、田舎民なのでFelica搭載はあんまり刺さらないんですが
個人的にはクラシック回転ベゼルが復活したのが大きく、Galaxyといったらやっぱりコレだよなと感じます。高級感ある見た目と質感で、ビジネスシーンでも使えると思います。
47mmは圧倒的に大きいので、気になる方は43mmもラインナップされています。
私は平日の仕事中に着用している事が多かったので、今年一番着用時間が長かったと思います。
バッテリー持ちも良く、おおよそ3日以上は持ってくれますし、充電速度も早いので自分の生活サイクルに無理なく合ってくれるのも良いです。
価格もかなり高いんですが、WearOSスマートウォッチの集大成とも言える完成度だと思います。
まとめ
何だかんだでたくさんのスマートウォッチに触れてきました。その中で感じたのは昨年以上にスマートウォッチの進化が止まっているということでしょう。
というか、もう進化する部分はほぼ無いため既存の技術と、生活の中での新しい基準との間でイノベーションが必要だと感じます。
そういった意味で、PixelWatch2のストレス検知の精度は非常に良く、またAmazfit Balanceのレディネスなど意識せずとも普段の生活を計測してくれる機能は強いなと感じました。
2024年は各メーカーが大きな転換を行うかどうかがキーになるなと思います。