今回はXiaomi 13T Proをレビューします。日本の先行発表から数ヶ月遅れて登場したXiaomiの準ハイエンド端末です。
まず、発売されるやいなや、ソフトバンクの24円端末になったり、iijではMNP7万円台になったりと、スペックから考えると破格、いや、異常な価格設定がされており大人気となっています。
通常のSIMフリー版も9万台となっており、かなり攻めた価格です。正直、2023年を締めくくるベストコスパスマートフォンかな?と思います。
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Xiaomi 13T Pro スペックアウトライン
まずはスペック概要です。
SOCにDimensity 9200+を採用しています。公称値ではAntutu170万点を歌うSOCですが、実際にはもう少しマイルドで大体150万点ぐらいのスペックです。最新のスナドラには敵いませんが、これでも充分ハイスペックです。
ディスプレイは6.7インチの1.5Kの有機ELとなっており、なんとピーク輝度は2600nitにも登ります。iPhone 15 Proが2000nitなので、かなり進化しているのが分かります。
また、カメラも注目すべき点でメインカメラはIMX707を採用しています。過去のメインストリーム製品でも採用実績のあるセンサーです。また超広角の他に、2倍光学の望遠も搭載しています。
使いやすいカメラ構成と、独自のイメージエンジンによるカメラ周りもポイントです。
ちなみにベースとなっているのは中国版限定のRedmi K60 Ultraでこちらも過去にレビューしています。基本的なスペックはほぼ同じながらカメラ構成がガラッと変わって、K60ではメインセンサーがIMX800なのと、望遠のかわりにマクロになっています。まぁ明らかなにXiaomi 13T Proの方が使いやすい構成だと思います。
また、バッテリー周りはソフトバンクの神ジューデン枠で120Wの独自急速に対応します。残念ながら前作同様にワイヤレス充電には対応しませんが、その代わりにIP68防水防塵に強化されています。
全体的にひじょうに良くまとまったモデルで、日本版はこれにFelicaも搭載する隙の無さです。
そして、今回は価格がひじょうに魅力的で定価の10万も、グロ版と大きく変わらないのとソフトバンクで展開したことで初っ端から24円運用がされたり、IIJ mioではMNP特価で8万を切ったりとこのハイスペックを安く手に入れる手段が多く用意されているのも魅力的です。
ちなみに、この間のブラックフライデーではXiaomi 13T Pro とPad6を同時購入すると、Pad6が実質無料になる!というクレイジーなセールも行われましたね。
グローバル版を買った私が一番損な買い方をしたようにも思います。今回のXiaomi 13T Proはめちゃくちゃ売れるスマホだと思います。
SOC | Dimensity 9200+ |
メモリ/ストレージ | 12GB + 256GB LPDDR5X RAM + UFS 4.0ストレージ |
ディスプレイ | フラットディスプレイ 1.5K 約6.7インチ有機EL(AMOLED)20:9、2712x1220 446ppi 最大144Hzのリフレッシュレート 16,000段階の輝度調整Pro HDRディスプレイ|Dolby Vision®|HDR10+|HDR10色域:DCI-P3|680億色|True Display |
バッテリー | 5,000mAh バッテリー 120W Xiaomi ハイパーチャージ(急速充電) 19分で1~100%(ブーストモード) 24分で1~100%(標準モード) |
カメラ | 50MP F値1.9光学式手ブレ補正機能IMX707 |
その他 | IP68防水防塵 Wifi-6 日本版はFelica対応 |
Xiaomi 13T Pro 本体チェック
本体を見ていきましょう。準ハイエンドらしく高級感もそこそこあり、整ったデザインです。
今回購入したのはブラックですが、その他ミントカラーとレザー調のバックパネルを採用したブルーカラーもあります。ブラックはめちゃくちゃ指紋が目立つのでレザーカラーにしとけば良かったかな?とちょっと後悔しています…
ポイントは大型のカメラユニットでカメラハイエンドらしい見た目をしています。私が購入したグローバル版のみ、Leicaのロゴが入っています。50MPの広角メイン、50MPの二倍光学望遠、12MPの超広角という構成です。
バックパネルはガラスが使われています。ツヤツヤとしてて高級感はありますがやはり指紋が目立ちます。
サイドフレームはフラットでプラスチックが使われています。ちょっと安っぽく見えてしまいますね。左側に電源ボタンと音量ボタン、本体下面にはUSB-CとSIMトレイがあります。
グローバル版のみ、eSIMの他に物理的なデュアルSIMに対応します。eSIM利用時は2スロット目はDisableになります。
日本国内版は物理SIM一枚+eSIMでデュアルSIMのようなのでここはポイントですね。
付属のケースはクリアータイプのものです。最近Xiaomiはグレーのシリコンケースを付けるんですが、100%クリアーケースの方が良いと思います。
もった感じとしてはやはりかなり大型な端末で、横幅はかなりあります。重さもそこそこあるため取り回しが良い端末ではありません。全体的にTシリーズらしくほどよい高級感が準ハイエンドという感じです。デザインも整っているので人気が出そうです。
ハイエンド並みのディスプレイ
ディスプレイは6.7インチのフラットディスプレイです。大型な端末です。
横1220PX 縦2712PXの1.5K 有機ELパネルを採用し、144hzのリフレッシュレートです。
ディスプレイについてグローバル版では明記がありませんが、K60 Ultraと同じスペックのため、TCL製のC7パネルだと思われます。最大起動2600nitを誇るディスプレイでこれは上位グレードのXiaomi 13 Ultraでも使われた高品質のディスプレイです。
実際の発色輝度ともにハイエンドと遜色なく素晴らしいクオリティです。
画面内指紋認証対応
画面内指紋認証にもしっかり対応しています。指紋の位置はやや下気味でちょっと指が遠いようにも感じますね。精度や速さはとても早いです。
Dimensity 9200+の実力
SOCはDimensityの4nmプロセスで作られたMediatek Dimensity 9200+を採用しています。先行して発売されたRedmi K60 UltraではAntutu 170万点と大体的にうたいましたが、実際は発熱でそのスコアは出せないというちょっと悲しい結果に。
日本版の公式サイトの情報では、あまり大きくSOCの性能をプッシュしていないようにも感じますね。
実際のところはantutu V10基準で140万〜150万前後のスペックとなっています。前作Xiaomi 12T ProがSnapDragon 8+ Gen 1 でv10基準で130万前後だと思うので、実際スペック的に大きく進化しているか?というとそうでもないです。
ただ、antutu150万もあれば充分ハイスペックと言えるでしょう。ベンチマーク後は本体温度がかなり上りアツアツになります。この辺はDimensityらしいなと思うところです。
120Wの神ジューデン
バッテリーは5000mAhです。バッテリー持ちに関しては正直最近のスナドラハイエンドと比べるとちょっと持ちが悪いようにも感じますね。かといってゴリゴリと減るような感じかというとそうでも無く…。
実際に自分の普段の使い方で1.3日ぐらい持つかな?という感じです。それを補うのが120Wの独自急速充電ですね。なんと19分で満充電まで出来てしまいます。ソフバンの神ジューデン枠ですね。
国内のスマホのと比較して圧倒的にW数が高く、圧倒的にスピードが早いためやや不安になるかもしれませんが、その辺は中華ブランド勢は徹底的に安全性を考慮しています。ソフト側でのインテリジェントな充電管理も行われます。
神ジューデンという宣伝を積極的にしていますが、実際にその速さになれると自分の生活サイクルすら変わるのでぜひとも体験して欲しいですね。
ゲーミング性能 原神でチェック
ゲーム性能を原神で見ていきましょうXiaomi 13T Proはひじょうに快適なゲームプレイが可能です。
原神では平均57fpsをマークし、このフレームレートを維持するのはハイエンド帯でも中々難しいでしょう。プレイ中はゲームメニューよりブースト設定をしています。過去のXiaomi端末だと、わざわざバッテリー設定からパフォーマンスをいじっていたんですが、それをせずとも最大級のパフォーマンスが出せます。
おおよそ20分ほどプレイを続けてもフレームレートが落ちる事はありませんでした。かなり最適化されていると言えます。プレイ中はほんのり温かくなります。ベースとなるK60Ultraでは結構熱くなったのを覚えています。冬場なのも影響しているかもしれませんね。原神の動作感は今年後半のハイエンド帯とも張り合えるスペックです。
カメラ性能
まずはカメラのスペックアウトラインです。
今回のレビューでは13T Proグローバル版で、日本版とはLeicaチューニングの有無が違いです。なので、実際に発売される日本版とは色味や処理が異なる可能性があります。基本的にはハード面は共通なのであくまで参考に。
カメラはメインが50MP IMX707を搭載しています。1/1.28サイズの大型センサーを採用しています。また、Leicaのズミクロンレンズを採用しています。
また、同じく50MPの2倍光学望遠と、12MPの超広角と三眼構成です。13T Proが豪華なのは2倍望遠がある点です。ベースよK60 Ultraや、前作12T Proではマクロレンズだったので、望遠がついたことで使いやすさもプラスされています。
日中
明るい日中の撮影です。画質に不安のあるDimensityと、Leicaという組み合わせですが、やはりちょっとDimensiy感が強いです。イエロー気味が強く出るのと、コントラストが強めに出てしまい、暗いところがグッと深くなります。
雰囲気のある写真を撮るのは向いてるかもしれませんが、明るくパキッとした風景だとちょっとあせてる感じもしますね。
赤や緑といった原色系統の色が出るとかなり彩度は盛られる傾向があります。
暗めに出るのはLeicaチューニングによるところかな?とも思います。
ズーム性能はまずまず。望遠特化なスマホではないため、2倍以上のデジタルズームはそれなりに粗くなってしまいます。
夜間
夜景はオートと夜景モードの2つがあります。オートの場合は白飛びがあまり巧く処理出来ていない感じがします。
一方で夜景の場合は白飛びの抑えがひじょうによく出来ています。ぐっとコントラストが深くなるのは共通している点です。個人的には夜景モードで撮った方が映えるなと感じますね。
Xiaomi 13T Ppo まとめ
最後にまとめると、Xiaomi 13T Proは価格設定が絶妙だと思います。このスペックで10万を切ったのも大きいですが、キャリアとのタッグでより求めやすいのも大きいです。2年返却の24円運用もインパクトありますが、iiJ mioのMNP 8万切りも魅力的です。正直、グローバル版がセールで8.7万でも安く買えたと思ってたんですが、それを遥かに上回っており、私は涙目です。
間違いなく2023年一番のベストコスパスマホと言えるでしょう。Xiaomi側のプロモーションの力の入れ方もかなり違いますね。とりあえずこのスマホ買っておけばオッケー的な優等生なスマホでした。