今回はなんかヤフーニュースで話題になっていたゲオから発売された
TWSを内蔵したスマートウォッチ その名も「TWS SMART WATCH」を買ってきたのでレビューします!
※正式名称 グリーンハウス スマートウォッチTWS付き GH-SMWGB-BK
TWSを搭載したスマートウォッチは以前から中華ガジェットでもありましたが、昨今ではあのHUAWEIが本気でHUAWEI Watch Budsを出したりしました。かなり高性能な一方、なんとお値段は5万を超える非常に高額なスマートウォッチでなかなか手が出せるものではありません。しかし今回発売された GEO TWS Smart Watchはなんと5980円という、流石全国に展開するゲオらしい圧倒的な低価格で、非常に注目されています。今現在、ゲオのオンラインストアではSOLD OUT状態で、その人気ぶりが伺えます。
一方、気になるのはそのクオリティ。スマートウォッチとして見ても破格な安さなのに、さらにTWSを搭載していながら5980円って本当に大丈夫なの?と思う方がほとんどでしょう。
今回は私ZAKILABOが田舎のゲオを駆けずり回り手に入れた実機を元に見ていきたいと思います。
ゲオ公式サイト
https://ec.geo-online.co.jp/shop/g/gB02841301/
デザイン・本体チェック
店舗に置いてあった箱が思ったよりも小さくまさかスマートウォッチの箱とは思わない並べ方をされていたので初見は分からなかったですが、この箱です。
誇らしげにゴールドの文字でTWS SMART WATCHと書いてあります。流石は日本を代表するゲオと言わんばかりですね。
実際の本体を見ていきましょう。想像していたよりもかなり大型なスマートウォッチです。サイズはおそらく縦横47mm以上のケースになっていると思います。やはりTWSが格納されているから大型です。
まず、手に取った最初の印象は思ったよりも悪くありません。ていうかケースは金属で結構ずっしりとしています。ケースの形状はどこかで見たことありますがHUAWEI WATCH ULTIMATEの意匠によく似ています。
ていうか、パッと見は結構かっこいいなと不覚にも思ってしまいました。いや、不覚という言い方は適切ではないかもしれませんが個人的にアリだなと思いました。
重さは64gでスマートウォッチとしてはやはり重めな部類です。
サイドには目玉のTWSイヤホンが格納されています。三ボタンのように見えますが上下はただイヤホンを取り出しやすくするための突起で、ボタンなのは真ん中のみです。
引張だすとイヤホンを取り出すことが出来ます。イヤホン自体は非常に小さく、本当にこのサイズでちゃんとした音が出るのか?と不安になります。イヤホン部分についてはまた後ほど。
左サイドには何もありませんが、一点謎のの切り欠きがあります。一見、スピーカーかSIMスロット等に見えますがどちらも搭載しておらず、説明書にも何も書かれていません。おそらく何も機能はありません。
予想ですが、このケース自体が中国で大量生産されたパーツを流用したものなのだと思います。
背面は心拍センサーと充電端子が並びます。イヤホンが入るためかなり独特な形状をしていますね。ベルトは一般的な22mmのシリコンベルトです。特にコーティングがされているわけでなくあくまで5000円台のシリコンバンドという感じです。
着用するとこんな感じで手首周り16cmでかなり大型に見えますね。結構インパクトあるサイズだとおもいます。
ディスプレイサイズは公開されていませんが、もちろん液晶となっています。本体サイズからするとベゼルがかなり厚く占領しているので、思ったよりも画面自体は小さめです。ただ、思ったよりも発色と輝度はよくしっかりとしています。解像度も高く見やすいです。アリエクで同じぐらいの値段で売られているゴミと比べればだいぶ頑張ってるなという印象です。
ウォッチフェイスは36種類から選択出来ます。デザインは結構ぶりぶりとしたものが多く、クラシカルなものが多いですね。個人的には悪くないデザインだとは思います。
価格が価格なので、自動調光にも非対応です。明るさは5段階から選択することになります。もちろん液晶なのでAODも非対応です。
本体自体は、中華スマートウォッチクオリティではありますが、その基準の中では結構しっかりとしている部類だと思います。
動作感と機能性
動作感を見ていきましょう。ていうかもう殆どの人はわかってると思いますが、ゲオで発売をしていますが、中身は中華スマートウォッチそのものです。なので動作感などもそれなりです。UIも結構独特です。メニューは左右のスワイプです。ボタンは画面のON/OFFとホームへ戻る機能のみです。操作性はいかにも中華の安物スマートウォッチという感じで、昨今の基準からすると結構もっさりとしています。もっさりしているのをなんとかアニメーションで誤魔化している感じですね。
ただ、機能性はそこまで複雑ではないので思ったよりもシンプルで、スマートウォッチ初心者とかには逆にわかりやすくて良いとも思いました。
ざっと機能を紹介すると
運動とありますが、ワークアウト機能はなく、単純に歩数から割り出されるカロリー消費と距離のみを出すことが出来ます。
シンプルなストップウォッチです。ラップ機能などはありません。
何故かMACアドレスを確認する機能がメインメニューにあります。こゆーのって普段必要ないからシステム設定の奥深くにあるようなものだと思うんですが、メインメニューに鎮座しているのは初めてみました。この辺は中華クオリティでしょうか。
言語は、中国語、英語、イタリア語、日本語となっています。
スマホ探索を押すとスマホがけたたましくなるので絶対に静かなところで押してはいけません。
スマートウォッチらしいヘルスケア機能は心拍数とSpO2のみのかなりシンプルなものです。実際に計測するとかなり精度的に怪しいような気がしますが、一応ちゃんとしたメーカーのAmazfitと比べてもまぁそこまで差はないのかな?とも思います。
酷い中華製品だと数字が完全にデタラメだったり、固定値だったりとかっていう詐欺まがいなものもあります。さすがに日本の企業がそのクオリティを出してしまうと完全にアウトでしょう。
上スワイプでショートカットメニューが表示されます。見た目はもちろん中華っぽい見た目です。バッテリー残量や、画面輝度の変更などが行なえます。
正直、メニューと動作感は完全に安物中華スマートウォッチだなと思います。フォントも思いきり中華フォントですし、もっさり感もあります。まぁ5000円台のスマートウォッチだから仕方がないでしょうか。
通知周り
通知周りは安物とはいえ、スマートウォッチで核となるところなのでしっかり見ていきましょう。まず、前提としてペアリングはAndroid/iPhone両方で行えます。それぞれ見ていきます。
まずAndroidですが、得に問題なくペアリング可能です。通知やバッテリーの権限をしっかりしてやれば通知が飛んでこないということもありません。通知できるカテゴリーは限られており、これはiPhoneも同じです。
着信とSMSはもちろん、LINE、Twitter、Facebook、インスタと日本で主要なものは対応しています。電話着信とLINE着信それぞれ通知は出ますが、一回だけ振動するのみのパターンで気づきづらいでしょう。
通知は最大8件まで本体で見ることが出来ます。下スワイプで通知が表示されます。次の表示をするには上から下へスワイプダウンで、ちょっとこの辺は操作体系がめちゃくちゃな気がしますね…。また、通知は削除することは出来ません。8件きっちり残り続けます。まぁ、見たら消えるタイプを嫌がる人もいるのでコレはコレでありなのかな?とも思います。
バイブレーションがかなり弱いのが気になります。歩いたりしてると多分気づかないんじゃないか?というぐらいソフトな振動です。
Androidに関しては特に問題なくスマートウォッチとしての機能性を保っているかなと思います。
iPhoneで通知がこない
※以下iPhoneにて何回かアプリを削除し、インストールすると通知についてのホップアップが表示され、通知が来るようになりました。改めて訂正いたします。
問題なのはiPhoneです。iPhone 15 でペアリングしてみましたが、LINE等の通知が来ません。というかアプリもバグってるように思います。
まず、通知の設定画面でなぜかLINEをONにすることが出来ません。ONにしても画面が切り替わるとまたOFFにに戻っています。これは何かのバグなのでしょうか?LINEの通知が来ないのは致命的だと思います。
また、そもそもなんですがiPhoneで通知が出来ません。電話などをかけても通知は反応しません。iOSの場合アプリに通知権限を当たえる必要があるんですが、何故か通知権限を与えることが出来ません。なのでそもそも通知自体がこないです。
これは最新のiOSだからなのかわかりませんが、現状iPhoneだと通知が約に立たないのでiOSユーザーは注意が必要です。
もしかしたら私の環境だけの可能性もワンちゃんありますが、結構あれこれ試してみたけど出てこないので、たぶん不具合です。さすがにiPhone大国の日本でこれはナンセンスです。
ワイヤレスイヤホンの実力
肝心のイヤホンを見てきましょう。ペアリングはスマートウォッチとは別にBTで接続が必要です。Android/iPhoneともにスムーズに接続出来ました。イヤホンを本体から取り出すと音声で接続されたことがアナウンスされます。
イヤホン本体は非常に小さいですが、タッチセンサーを搭載し、音楽の再生と停止、通話のコントロールが可能です。
イヤピースは予備も付属していますが、おそらくサイズは同じものです。というかあまり大きいと本体に入らなくなるので、イヤーピースはかなり小さめです。
イヤホン自体のスペック表がサイトに記載がなかったのでざっと紹介をします。
BT5.3で接続され、バッテリーは約2.5時間です。充電時間も同じく2.5時間ということで、ワイヤレスイヤホンとしては結構バッテリー持ちはきついように思います。
BTプロファイルはSBC,、対応コーデックはA2DP/AVRCP/HFPと記載があります。イヤホンに関してはあまり詳しくないのですが、それでも過去に見てきたワイヤレスイヤホンと比較して、それなりなんだなとわかります。ちなみに、いうとちゃんと技適通っています。
音質について、まったくというか、ほとんど期待していなかったんですが思ったよりもちゃんと聞けます。本体が極小なことが良いのか、耳にかなり入り込むので遮音性が結構あり音質は思ったよりも良かったです。
ただ、もちろんこのサイズと価格のため音はスッカスカです。シャリシャリとしていますし、低音もかなり弱いです。音に関しては期待してはいけないです。
ただ、あくまでスマートウォッチに付属しているTWSという観点で言えば、まぁこんだけ鳴ればYoutubeを垂れ流すぐらいであれば十分なんじゃないかな?と思います。
バッテリー持ちがかなり悪い
検証期間が短いので正確ではありませんが、バッテリーの減り方がかなりゴリゴリと減っていきます。公称値では2日~5日とこちらもかなり大雑把な書き方なんですが、おそらく2日前後が限界なのでは?と思う減り方をしていきます。
おそらくTWSの充電残量も影響はしていると思いますが、昨今見てきたスマートウォッチの中ではだいぶバッテリー持ちは悪い部類だと思います。とはいえ、最高峰であるHUAWEI Watch Budsもイヤホンを常用すると3日ぐらいしか持たなかったので、これは構造上仕方がない事でしょう。
どちらかという充電速度が問題で、2時間以上かかるのは、いつの時代のスマートウォッチだと言いたいです。また、充電ケーブルがかなり外れやすくつけづらいのも中華クオリティだなと思うポイントです。
まとめ
最後にまとめると個人的には全くオススメしません。ただの安物と言い切っていいでしょう。
ただ、税込みで6500円ということで圧倒的に安く、安いなりのクオリティでしかありませんが、一応はTWS内蔵スマートウォッチとしての体裁は整っています。iOSでは通知がバグってるので論外ですが、Androidでとりあえず試してみたいなー程度だったらまぁおもちゃ感覚で買ってみてもいいかな?と思います。
そもそもTWS内蔵というのが圧倒的にニッチなので、とりあえず安物で使い心地を試してみて「あぁやっぱいらねぇや~」と諦めるにはちょうど良いと思います。
正直、現状TWS搭載スマートウォッチでまともな商品はHUAWEI Watch Budsのみで、あちらは流石にHUAWEIの技術力が詰まった一品なので、あれと比べると何から何まで天と地、月とスッポンポンレベルでクオリティが違います。
HUAWEI Watch Budsは高いなりにしっかりしています。今回のゲオスマートウォッチは税抜き5980円のいわばおもちゃです。
ゲオにDVD返しに行ったついでに、なんか血迷って買ってしまうぐらいのノリかなと思います。