今回はHuawei Watch GT4をレビューします。
提供:ファーウェイ・ジャパン
公式サイト https://consumer.huawei.com/jp/wearables/watch-gt4/
Huawei最新のスマートウォッチで、毎度ながら高い性能と、優れたデザイン、そして手の出しやすい価格と人気のプロダクトです。
今回のGT4もかなり鉄板的なクオリティを持ったスマートウォッチに纏められています。今回はしばらく使った感想をお伝えしていきます。
Huawei Watch GT4 本体チェック
まずは本体を見ていきましょう。今回のGT4は過去のシリーズから比べてデザインのアップデートが大きい年となりました。
今回バリエーションが豊富で、日本版ではサイズ違いも合わせて合計6つのバージョンがあります。
今回紹介するのは46mmのレザーバンドモデルで、その他、メタルベルト、フッ素ラバーバンドのカラーがあります。カラーといってもデザインがかなり違います。46mmで共通しているのは、特徴的なオクタゴンケースになっており、これまでの完全ラウンドケースよりもデザインがアップデートされています。
また、わりとしっかりとベゼルがついておりよりクラシカルな見た目になっています。
本体の質感がかなり上がっているのも特徴で、GT3まではメッキ感の強いステンレスでしたが、ベゼルがヘアライン仕上げになった事で引き締まった印象になりました。
本体裏のバックケースが質感が良くなったのも進化点で、一応プラスチックのようですが、スペックを見るまではセラミックだと思っていましたりそれぐらい質感は良いです。
GT3まではすこしチープは質感だったんですが、ズッシリと重厚になっています。
サイドケースは前述した通り八角形になっており、ポリッシュとヘアラインの切り替えで見栄えが良いです。GT3から引き続き回転ボタンを搭載し、ボタン自体もクラシカルな本体に合わせて重厚です。
ディスプレイ自体は1.43インチで前作と変わらないサイズになっています。
ベルトは22mm幅になっています。今回のレザーモデルのほか、グレーステンのメタルバンドと、フルオロエラストマーバンドのバリエーションがあります。
レザーベルトに関しては、薄手のものになっており、質感はそこまで良くありません。これは過去からずっと変わらないです。また、量販店で実機をみましたが、全体の質感で言えば、ブラックカラーのフルオロバンドの方が断然良かったです。グレーステンのメタルバンドモデルもかなり重厚でズッシリしており、質感に結構差があります。
背面は、前作同様にワイヤレス充電に対応しています。専用のチャージャー以外に、ワイヤレス充電器ならば対応します。
着用すると、やはりそこそこ大きいスマートウォッチです。手首周り16cmです。やはり今回デザインのアップデートが非常に大きいと思います。
前作GT3無印版と違い、鈍い色の金属になっており、しっかりとした質感とデザインで、ワンランク上のグレードに見えます。
ちなみに、量販店で41mmも見ましたが、女性っぽい雰囲気ながら、男性がさり気なくつけても上品だなと思いました。
デザイン面においては100点と言えますね。
ディスプレイ
ディスプレイは1.43インチの有機ELパネルです。解像度は縦横466pxと高精細なものが使われています。屋外での視認性も良いです。
ウォッチフェイス
ウォッチフェイスはHuawei おなじみで有料、無料合わせて無数に存在します。無料枠だけで1000近いフェイスがあるんじゃないですかね?
逆に言うと、無料のフェイスがカテゴライズされていないので探すのも大変です。フェイスが豊富なのはいい点なんですが、今回GT4にて追加になったフェイスは実はそこまで多くありません。大体は過去のフェイスにもあったものなどがメインです。
HUAWEI公式のウォッチフェイスは質が良いのでこれは残念なポイントです。
ただ、新規追加になったフェイスはカスタマイ性も上がっており、パーツやデザインを変えることでまったく異なるデザインにすることも出来ます。
それを含めると、数十パターンは追加になったと言えるでしょう。
AODにももちろん対応しています。フェイスは固定ではなく、しっかりとフェイスごとのデザインが用意されています。
また、腕を上げた際に画面を点灯させるか、AODのままかを選ぶ事ができるのは親切です。屋外では、AODだと見づらい状況があるので、個人的には普通に点灯してほしい派なんですが、選べるのは丁寧だなと思います。
UIと動作感
OSは最新のHarmonyOS 4.0になっています。動作感は前作GT3 Proと大きく変わりませんが、UI周りが、若干変わっています。
左右にスワイプするとヘルスケア周りが、まとめられたマルチウィジェットタイプのカードが追加になっています。その他の機能もページごとに纏められています。
過去作ではそれぞれ別々のカードになっており機能を探しにくかったんですが、少ない動作で目的の機能へアクセス出来るようになりました。並べられるカード数は最大で5枚まででここはもう少し多くても良いのにと思います。その他、細かいアニメーションなどがよりリッチになっているわけですが、基本的にはGT3 Proと大きく変わりません。
iOSでのペアリング
今回の検証では、iPhoneにてペアリングし、検証をしています。過去のコメントを見ていると意外とiOS環境で使う人が多いように感じますね。
ここで注意点なのが、iOSではいくつかの機能が非対応になります。まず、通知についてAndroidではLINEなどのメッセージ返信が可能ですが、iOSでは非対応です。
また、ミニアプリの追加もiOSでは非対応でした。ただ、ミニアプリ自体数がかなり少ないのでAndroidでもあまり恩恵は無いです。ミニアプリ自体は過去のトレンドで、各メーカーこぞって取り入れましたが、ここ最近ではかなり蔑ろになっており、そもそもいるのか?というレベルだと思います。
それ以外機能については、基本的Androidと変わらず使えると思います。接続も安定しているのでiOS環境でも選択できるのは良い点です。
通知について iOSで通知が来ない問題の解決法
前述した通りiOSでは返信機能がありませんが通知自体はしっかりと出来ます。ただ、今回初めてiOSで設定してみて、躓いた部分があったのでシェアします。
過去にもコメントで「iOSで通知が来ません!」というようなコメントをもらった事がありましたが、今回実際にやってみて私も通知が来ませんでした。
公式のヘルプ通り、iOSの設定画面と、アプリ側ともにしっかりと設定しているのに何故?!
答えはBluetoothの画面で「システムの通知を共有」にチェックが入っていなかったからでした。普通この辺は初期設定中で変わるものだと思っていました。
もしくは、セットアップ中にアラートが出ていたけど気が付かなかったか。とにかく、触り慣れてると思ってた私も気が付かなかったのでiOSで通知周りが来ない場合は試してみてください。
ヘルスケア周り
ヘルスケアは心拍、睡眠、ストレス、SpO2すべて自動測定に対応します。もう、各メーカー基準となる機能は差が無いんですが、それぞれ差別化のためにこれらのデータをもとにした独自の健康基準を展開しています。
Huaweiではどのようになっているかというと、他のメーカーと比べてちょっと地味になっているなというのが本音です。堅実ではありますが他社メーカーのように目新しい要素が無いのも事実です。
たとえば、他社ではストレス関係のフォーカスし、高精度なストレスモニタリングを展開したり
ストレスとメンタル結びつけ、可視化するというような、イノベーションが行われているんですが、その点にHuaweiは目新しい機能はまだありません。そろそろ、何かしら武器となる健康基準機能を提供しないとHuawei ウェアラブルとして優位性が少なくなっているでしょう。
睡眠ログについて
睡眠ログといえばHuawei Truseenと呼ばれる独自のアルゴリズムを用いた睡眠ログが魅力でした。
その一方で、各メーカーもそれぞれ睡眠ログにフォーカスを当てるようになり、差別化が出てきています。
今回、Huawei の最新のアルゴリズムが使われていますが、実際にログを取得して見てみましょう。
呼吸の乱れ検知機能
睡眠ログで新しく呼吸の乱れを検知する機能がいつのまにか追加になっていました。この機能は別途ONにする必要がありますが、睡眠中に起こった、呼吸の乱れを時間とグラフで表してくれます。
体調を崩している場合など、実は結構夜中に呼吸が乱れて睡眠から覚醒してしまうというような事が置きます。その他、色々な要因が睡眠にはリンクするのですが、このグラフで呼吸のグラフをみると、今の体調を振り返るためのデータとして役立ってくれそうです。
イビキの録音
これもいつのまにか追加になっていましたが、イビキを録音することが出来ます。これは時計では無くアプリ側で録音するので、夜間にバッテリーを結構消費します。
疲れてる時などはイビキに出やすく、意外と自分がガッツリイビキをかいているのがわかります。
ストレスがざっくり
ストレス測定については、かなりシンプルなものになっています。
最近、ほかのメーカーでは、ストレスの値にフォーカスし、新しい基準でのデータを提供してくれるんですが、Huaweiのものはあまり進化が無くかなりざっくりとしています。
たとえば、ストレスを下に自分の疲弊を数値化したり、メンタルをスコアにするなど、色々な観点で評価出来るのですが、Huaweiもそろそろ差別化のために新しいデータを作ってほしいです。
ダイエット機能
今回新機能で目玉なのは、体重管理ができるボディメーカー機能でしょう。目標を設定し日々の食事で採るカロリーと、体重や身長などから割り出された総摂取量とで、ダイエットを管理します。
機能としては、朝昼晩間食についてカロリーを入力するだけで、あと、Huaweiの体重計を組み合わせれば体重測定も自動でアプリに転送出来ます。
カロリーの入力が手作業な事が難点ですが、公式としてはダイエット管理で有名なアスケンを参考にして、カロリー入力を推奨しています。
あすけんではバーコードで読み込めば総カロリーを算出してくれるため、ここで出した数値をそのままHuawei アプリの方へ書き込めば良いということですね。すごくシンプルなんですが、ダイエット中に気にすべき部分を抑えた良い機能だと思います。
一点、カロリー入力が手作業なのは面倒なポイントです。せめてアスケンからインポート出来るなどの機能があれば良かったのにと思います。
ワークアウト
100種類以上のワークアウトモードを備えます。GPSに関してはアンテナシステムが一新され、より制度の高いルート追跡が可能になったようです。実際にウォーキングで私用したところ、GPSの掴みも非常に高速です。もちろん、ウォーキング中のルート記録も可能で、ルートバック機能も対応しています。
実際にルートのプロットも精度が高く、このルートではアーケードに入る二股道でしっかりと道が分かれるかで評価をしています。
精度の低いGPSウォッチだとこの二股道を判別ができない事が多いんですが、Huawei Watch GT4ではしっかりと判別が出来ています。
バッテリー持ちについて
すでにHuawei Watch GTシリーズがバッテリー持ちが良いのは評判となっているので、今更多く語る事はありませんが、公称値では最大14日、AOD利用で4日となっています。
実際にバッテリー持ちは素晴らしく、私の使い方では14日は余裕で持つと思います。充電器はワイヤレスタイプになっており、付属の充電器意外にも、ワイヤレスパッドで充電可能です。
ただ、手持ちのチャージャーでいくつか試したんですが、純製以外のチャージャーでは熱をかなり持ちます。アツアツと言えるレベルで熱くなったので、ちょっと危険に感じました。
とりあえず、充電は信頼のおけるメーカーか、純製充電器を使うことをオススメします。
Huawei Watch GT4 まとめ
最後にまとめると、やはり鉄板スマートウォッチだなと改めて思います。ただ、GT3 Proとあまり差が無く、実際GT3 Proの方がマテリアル的にも上位で価格も高いので、GT4に乗り換えるか?と言われると微妙なラインです。
これはスマートウォッチのレビューで必ず言っている事なんですが、もうスマートウォッチというカテゴリーは成熟しきっているため、これ以上はユーザー的にバッテリーのサイクルだけで買い替えが発生している状態になっていると思います。
こう言うと、ちょっとネガディブに聞こえるかもしれませんが、Huawei Watch GT4自体は紛れもなく名品で、クオリティの高いスマートウォッチです。他のメーカーと比べて圧倒的に安定したプロダクトなので、もし買い替えのサイクルの中で、このGT4が候補として上がるならば間違いないクオリティなのでぜひともオススメできます。