Xiaomi 12S Ultra を入手したのでレビューします。
ついにやってきたXiaomiの12シリーズの最上位モデルです。ULTRAを配するラインでは毎度、変態スペックとも言える構成で今回の12S Ultraも例にもれず間違いなく変態仕様です。
今期最新のSoC Snapdragon 8+ Gen1を採用し、また一番の注目ポイントはSONYと共同開発した大型センサーを搭載したカメラでしょう。ついにライカとのコラボレートを実現し、化け物じみたそのカメラの見た目により中国版限定というハンディがありながらも非常に注目度の高いスマートフォンです。
今回は実際に1週間ほど使ってモンスタースマホの本当の性能を探ってみました!
公式サイト・販売先情報
Xiaomi 12S Ultra (Xiaomi 公式サイト)
レビュー動画も合わせてどうぞ
XIaomi 12S Ultra レビュー 究極のカメラ性能 ゲーミング性能ピカイチの最強ハイエンドスマートフォン 【原神60FPS】
Xaiomi 12S Ultra アウトライン
まずはXiaomi 12S Ultraのスペックアウトラインです。
SoC | Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1 |
メモリ | 8GB/12GB LPDDR5 |
ストレージ | 256 / 512GB UFS 3.1 |
OS | Android12 MIUI 13 |
ディスプレイ | 6.73インチ 3200 x 1440 2K |
カメラ | 50MPメインカメラ (IMX989) |
バッテリー | 4860mAh Xiaomi Surge G1チップ搭載 |
その他 | ハーマンカードンスピーカー |
価格5999元(約13万円~)
SoCにクアルコム最新の最上位 Snapdragon 8+ Gen1 を採用しています。TSMCの4nmプロセスで製造されており、全体的な処理性能の向上を行いながらも省電力になっており全世代の8シリーズをブラッシュアップし最高峰の性能を誇ります。
また、全世代8Gen1はその発熱で本来の性能を発揮できない場面が多かったですが、今回Xiaomiでは新型のベイパーチャンバーを開発。植物の葉から着想を得たリーフパルスポンプシステムと銘し、冷却液の循環効果を従来のベイパーチャンバーより100%向上したことを謳います。この辺はのちにゲーミングの項目で見ていきますが、体感でわかるレベルで改善されています。
バッテリーは4860mAhと昨今では一般的の容量で、有線速度も67Wとインパクトが薄いですが、無線は50Wに対応。急速充電用の独自チップ Xiaomi Surge P1を搭載しており、発熱を抑えながらも効率的に充電を行うことができます。また、今回新たにSurge G1という独自チップも搭載し、こちらは主にバッテリーライフを最適化することを目的とした管理チップとなっています。バッテリー周りの保全クオリティが高められています。
そして何よりの特徴は、SONYとの共同開発を行った1インチサイズの巨大センサー IMX989を搭載し、なおかつ、カメラの名門Leicaとのコラボレーションにて実現した
カメラソフトウェアを採用したカメラ周り。ハード・ソフト双方において最高峰とも言える性能を持ち、そしてその品質をこれ見よがしにアピールする変態的なデザインも特徴でしょう。
その他、Xiaomiハイエンドならおなじみのハーマンカードンスピーカーや、IP68等級の防水性能など、書ききれないほどにアピールポイント満載なわけですが驚きなのはこれらのスペックが最小構成で13万円という価格で展開したことです。同世代のハイエンドでは平気で20万を超えている昨今、それらのスマホ以上のスペックを持ちながらも13万というトンデモ価格で展開をするXiaomiの恐ろしさです。
私も当初この12S Ultraを購入予定になかったのですが、その価格インパクトに居ても経ってもいられなくなり購入した次第です。
Xiaomi 12S Ultra デザイン 圧倒的な高級感とバケモノカメラ
Xiaomi 12S Ultraのデザインを見ていきましょう。まずはなんと言ってもカメラユニットでしょう。コンデジかと見間違うほどに巨大で、インパクトはカコイチだと思います。
ライカブランドを推しまくったデザインで、背面にはシボ感の強いヴィーガンレザーを採用し、その見た目はまるで本当にライカのカメラのようです。
カメラユニットにはライカのロゴが誇らしげに鎮座し、ブラックカラーではカメラリング周りがゴールドで縁取られており、さすが中国版の最上位モデルと言わんばかりに高級感を全面に押し出しています。ちなみにこのゴールドリングは実際に23Kのゴールドを採用しているようです。無駄すぎるポイントですが見栄え重視の中国といったところでしょう。
カメラユニット中央にあるメインレンズっぽいカメラですが実はコイツはメインレンズではなく超広角レンズです。メインのレンズは横にあるレンズです。ペリスコープレンズも同じリング内に収まっています。
まさにカメラおばけといった出で立ちです。
カメラユニットの出っ張りは前作Mi11 Ultraほどではありませんがそれでも抜群に出っ張っています。机に置くとキッチリと角度が付きます。ただ、シンメトリーなので安定感は良いです。
本体上面はシックなアルミフラットフレームを採用し、これまた上品な印象です。おなじみのIRブラスターとハーマン・カードンのブランドの刻印が入っています。スピーカー性能は後ほど。
サイドは電源と音量ボタンのみで、わりと強めにカーブしています。意外な事に本体自体の厚みは9mmと大分薄いです。
ディスプレイは6.73インチの2Kディスプレイを採用しています。E5 AMOLEDを採用しています。ピーク輝度は1500nitということで前作の1750nitより若干落ちていますが今回はLPTOに対応し1Hz駆動も可能になったことで消費電力が抑えられているのも特徴でしょう。
全体的にスマートフォンというデザインを良い意味で逸脱しまくった異質な存在感で、ハイエンドとしか言いようが無いでしょう。ただ、これだけ化け物じみたカメラユニットをしておきながら実際に持ってみると思っていたよりもスリムで軽く持ちやすい印象です。
前作Xiaomi Mi11 Ultraが234gとスマートフォンとして超重量級だったのに対して、今回の12Ultraは背面がヴィーガンレザーなのもあってか225gと軽くなっています。もちろん225gが軽いスマホというわけではありませんが、見た目のインパクトと比較して軽く感じます。
この辺は賛否あるかと思うんですが、個人的にはMi11 Ultraのアホみたいな重さがUltraというグレードの高級感や優越感を演出していたようにも感じます。なので、今回のXiaomi 12S Ultraはもちろん高級感の塊ではあるんですが、前作の高級感と比べるとちょっと差を感じましたね。
背面がヴィーガンレザーなのも軽い要因だと思いますが、これが普通にガラスパネルだったらば大満足だったかもしれません。
盛大に落として割ってしまって涙目の写真。
※現在はちゃんと修理して直しましたよ!
ただ、ちょっと前に盛大にMi11 Ultraを重さで落として割った人間としてはコレぐらいの重さのほうが持ちやすいなとは感じます。
ちなみに高級ハイエンドを購入する歳に気になる保護ケースと保護フィルムについてですがどちらも最初からついています。クリアケースは特に可もなく不可もない、透明度の高いケースです。カメラ周りの保護が神経質な私にとってはとても気持ちがよくないです。
こんなにも巨大で、ゲームだったらばここを攻撃しろといわんばかりの巨大なカメラユニットなので純正のケースでは保護がされず露出しているのが気になります。ケースを着用してもカメラユニット周りのクリアランスが低くもう少し保護してほしかったです。
現在急いでカメラユニット周りのフィルムや、ケースを追加注文しているわけですが、これから購入を考えている方はケースやフィルムも同時購入をおすすめします。
ちなみに一部で紹介されている一般的な一眼レフカメラのカメラキャップがハマるという情報について、私も購入してみたんでご紹介します。
はっきり言って非現実的な感じですねw RICOHのGR3のレンズキャップがきっちりハマるとのことですが、ケースを付けていないとハマりませんし、ハマったとしてもこの高さがあるんで死ぬほど不格好だと思います。
Antutu 100万余裕越え Snapdragon 8+ Gen1の性能
Xiaomi 12S Ultraは最新のSnapdragon 8+ Gen1を採用しています。正直全世代とのスペック的な差はそこまで大きく無いんですが、イマイチ評判の良くなかったSamsung製造より、TSMCに生産が変更になったことで発熱や安定性に改善が入っているのでは?と思わえれます。
実際にAntutuベンチマークを回して見た結果、スコアとしては100万を余裕で超えるスコアです。ただし、この100万という壁は全世代機でも冷却などの条件を整えれば拝むことのできるレベルだったので特に驚きは感じませんね。ライバルであるDimensity9000シリーズもこれぐらいは出すので、ハイエンドを名乗るんであればこの基準は絶対にクリアするべきラインでしょう。
ただ、前世代機が冷却などの条件を揃えた上で100万点を超えるのに対して、Xiaomi 12S Ultraでは特に下準備をせず普通に回した状態でこのスコアを出すためやはり明確に全世代よりもブラッシュアップは行われているでしょう。
また、Xiaomi独自の新型VCの恩恵も大きいと感じます。発熱が全体的に抑えらていますね。この辺はゲーミング性能でも詳しく見ていきたいと思います。
ハーマンカードンスピーカー搭載
スピーカーは前作よりおなじみのハーマンカードンチューニングスピーカーを採用しています。Xiaomiのグレード的にハーマンカードンブランドを配するのはまさにフラッグシップの証だと思うんですが、前作Mi11Ultraと12S Ultraを比較するとちょっとスピーカー性能が落ちているように感じました。
ディスプレイ性能 LPTO採用
ディスプレイに関してはフラッグシップらしい高い基準のものが採用されています。
ただ、前作Mi11 Ultraを持っていた人からするとスペックシート上はところどころ一長一短があるところが気になると思います。ざっとスペックシート上での差異を確認しましょう
12S Ultra | Mi11 Ultra | |
解像度 | 3200 x 1440 | 3200 x 1440 |
規格 | E5 AMOLED LPTO | E4 AMOLED |
リフレッシュレート | 1Hz~120Hz | 30Hz~120Hz |
タッチサンプリング | 240Hz | 480Hz |
標準輝度 | 1000nit | 900nit |
ピーク輝度 | 1500nit | 1700nit |
Display Mate認証 | 無 | A+ |
前作から劣化したとの声もちらほらあるが?
青字が優れている点です。解像度に関しては同じ2Kになっていますが、ディスプレイの規格は最新のE5を、またLPTOを採用しています。
左12S Ultra : 右Mi11 Ultra
- リフレッシュレートを見るとわかりますが、Mi11Ultraの最低リフレッシュレートが30Hzなのに対して、12S Ultraは1Hz駆動にも対応をしています。
- その代わり、タッチサンプリングレートとピーク輝度については前作Mi11 Ultraよりも逆に下がっているという状態です。
- また、Xiaomiおなじみの付加価値としてDisplayMate評価にいたっては12S Ultraでは認定されていません。
ディスプレイについては界隈での評価が結構割れているように感じます。見て劣化しているという意見もちらほら見られるんですが、正直私個人的にはそれを感じていません。実際にMi11 Ultraと並べてみても、色味の差などを私は感じませんでした。
今回Xiaomi 12S Ultraは公式でも割とディスプレイに関してはさらっと紹介されています。
Display Mateでの評価が無い点が、品質管理コストを削ってるという事なんじゃないかな?と私は推察します。なので、ディスプレイに関しての評価が割れているのかと。
Xiaomi 12S Ultra ゲーミング性能チェック
まずはここ最近レビューしてきたスマートフォンの原神の動作スペックをざっとまとめました。とりあえず、原神というタイトルの最高設定+60FPS動作は色々と一筋縄では行きません。
特に前世代のSnapdragon 8 Gen 1を採用したGalaxyS22UltraやPOCO F4 GTなどは早々とサーマルスロットリングが働き、フラッグシップSOCながらフレームレートはあまり伸びませんでした。
一方Dimensity勢の動作感は割と好印象で、昨今ミドルハイスマホで採用が多く見られる8100シリーズは比較的安定した動作感を実現していました。とはいえ、ミドルハイということでフレームレートは最大でも50fps前後で、おおよそ40台中頃で推移していました。
現時点でDimensity 9000を採用したRedmi K50 Proがパフォーマンスモードを使用することで一番高いフレームレートを維持しています。
主に発熱によるスロットリングが各社ネックとなっていましたが、今回Xiaomiが新たに開発した最新のベイパーチャンバー技術と、8+ Gen1の省電力製が原神でどこまでフレームレートを出せるでしょうか。実際にプレイして検証をしてみました。
比較参考 各スマホのフレームレート平均
SoC | FPS平均 | 備考 | |
SD 8Gen 1 | 45~50FPS |
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Dimensity 9000 | 55FPS~60FPS |
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Dimensity 8100 Plus | 47~50FPS |
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Dimensity 8100 | 45~50FPS |
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SD 8Gen 1 | 30~45FPS |
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Xiaomi 12S Ultraは原神にて60FPSに張り付く抜群の動作感
先に結果から言うと、Xiaomi 12S Ultraの原神でのフレームレートは60FPSに完全に張り付きます。もちろん最高画質設定です。これこそ原神プレイヤーが求めていた快適プレイそのものだと思います。
まず、これまでもっとも良いレートを出していたRedmi K50 Proでも55FPS前後をうろつく性能だったんですが、こういったフレームドロップもほとんど見られません。
POCO F4 GTでは熱いとしか言いようが無いほどに温度が上がっていましたが新型VCの恩恵なのか、これだけの動作感ながらほんのり程度に抑えられています。
SamsungからTSMC製造に移った恩恵なのか、ここまで劇的に改善するとは思いませんでした。フレーム補間などの特殊な機能を使わず、ネイティブな状態での現時点で最高峰の処理性能と言えます。
これが8+Gen1だけの恩恵なのか?それともXiaomi 12S Ultraの総合的なパフォーマンスなのかが気になるところではありますが、Snapdragon888シリーズより続く発熱による性能低下のネガティブな部分が8+Gen1でやっと改善されたという事でしょうか?
カメラ性能 チェック
Xiaomi 12S Ultra 最大の特徴はカメラ周りでしょう。50MPメインカメラにおいてはSONYと共同開発した最新の大型センサー IMX989を搭載しています。センサーサイズはスマホカメラ用としては最大級の1インチとなり、これは前作のMi11 Ultraに採用されていたGN2よりもさらに大型化しています。また、超広角・望遠ともに48MPでIMX586となっています。
このスマホのアイデンティティはカメラとしか言いようが無いぐらいに、とにかくカメラ性能をアピールしています。
また、今回ついにLeicaとの共同設計でカメラを仕上げています。これまでLeicaブランドといえばHUAWEIだったわけですが、新たなパートナーとしてハード・ソフト両面で密に連携を行いブランディングも強化しています。
今回私がXiaomi 12S Ultraを購入したきっかけは前作Mi11 Ultraの圧倒的なカメラ性能に魅了されたからで、そこから更にセンサーが大型化し、Leicaブランドという協力なパートナーシップを迎えた事で期待値が上がらないわけはありません。
今回はそんな前世代のカメラモンスター Mi11 Ultraとの比較をしてみました。
メインカメラ | 50MP SONY IMX989 (1インチセンサー) |
超広角 | 48MP IMX586 |
ペリスコープ望遠 | 48MP IMX586 |
カメラUI
まずはざっとカメラUIから見ていきましょう。Leicaとの共同開発はハードだけでなく、ソフトウェア面でもしっかりと活きています。細かい部分でしっかりとLeicaブランディングがされています。UIはLeicaらしく、黒と赤で統一されています。カメラ性能にはまったく関係ありませんが、こういった細かいところまで詰められているのが好印象です。
また、今回のLeicaカメラアプリの面白い機能として、通常の透かしの他、撮影条件の詳細とロゴマークが入る特別な透かしを入れる事も可能です。
正直、適当な写真でもLeicaの赤ロゴが押されているだけで何かそれっぽくなってしまうちょっとズルい機能に思えなくもないですが、実際に見栄えがめちゃくちゃ良くなるのでロゴパワーすげーといったところでしょうか。
2種類のカラーグレーディング
まず、カメラにおいてはLeicaの調整した2種類のカラーグレーディングが選択する事ができます。Leicaクラシック、Leicaビビットそれぞれトーンがあります。
- クラシックではコントラストは強めながらナチュラルによった調整
- ビビットでは彩度が高く、コントラストも強めのくっきりとした調整
Xiaomi 12S Ultra とMi11 Ultra 昼間での比較
Mi 11 Ultraと比較を初めて真っ先に思ったのが
すげーカメラ VS すげーカメラ 過ぎて比較としてすごく悩ましい事になってしまったというちょっとレビューとしてどうなんだと感じてしまったところです。もっとスペック差のあるカメラでやれば良かったなとちょっと後悔しています。
やはり大型センサー搭載の恩恵でボケ感は素晴らしいものがありますね。Xiaomi 12S UltraではSoCの処理性能向上も相まって、フォーカスの速さや、撮影後の補正処理の速さがきわだって早く感じます。
屋外で見比べてるときは気づきませんでしたが、Leicaビビットでの彩度はかなり強めに補正されていますね。
個人的にはわかりやすく映えるLeicaビビットはかなり好みです。
ダイナミックレンジの広さは双方極まっているんですが、Xiaomi 12S Ultraが半歩先を言っているように感じます。
Leicaクラシックで撮影した場合は、ビビットとはまた違った雰囲気になります。
全体的に彩度補正は抑えめ、コントラストはくっきり、寒色よりという印象でなんだかプロの撮影したポートフォリオ集のような写真に仕上がります。
また、2倍~5倍でズームした場合の解像度感は明確にXiaomi 12S Ultraに軍配が上がります。ズームの画質が良い事で写真が幅が広がるのも良いと思います。
全体的にLeicaグレーディングとAIオートの補正がおもったよりも強力です。
ズーム性能について
ズームは最大120倍望遠が使えるのは前作と変わりませんが、前述したように2倍から10倍あたりまでの画質が素晴らしいと感じます。かなり実用的なレベルでズームができます。
さすがにそれ以降のズームに関しては次第に荒くなっていき、最大望遠は写真としてなりたっていませんが、超広告からここまでズームしたというのは驚異的な性能だと思います。
ポートレートモードが楽しい
ポートレートモードではそれぞれ異なったサイズのレンズを模したモードで撮影ができます。このモードが手軽に印象的な写真を撮れるのでとても楽しいです。
カメラに関してはニワカでしか無い私ですが、Leicaといえば何かモノクロの印象があります。モノクロームポートレートでは、まさに憧れのLeicaのような写真を撮る事ができます。
その他それぞれ焦点距離の違うレンズを模したモードがあります。LeicaファンがなぜLeicaファンなのか?という部分に軽く触れられるような楽しさがあると思いました。
動画撮影 最大8K撮影も可能
動画に関しては最大8Kでの撮影が可能です。さすがに8Kを使う場面はほとんど無いんですが、最大24FPSで撮影が可能です。
Xiaomi 12S Ultraではレンズごとのモード制限もなく、どのレンズで撮影しても全ての解像度・フレームレートで撮影が可能です。
8K/24FPS
メインカメラについてはOISもついているので非常になめらかな動画撮影が可能です。
4K/60FPS
またFHD固定になってしまいますが、スーパー手ブレ補正と、スーパー手ぶれ補正PROという更に強力な機能を使う事ができます。
スーパー手ブレ補正 ON
スーパー手ブレ補正Proではまるでゲームのビハインドカメラのようにヌルヌルと補正をかけてくれます。
スーパー手ブレ補正PRO ON
夜景について
今回もっとも進化したのは夜景についてでしょう。前作Mi 11Ultra自体も夜景性能はとても強力でしたが、Xiaomi 12S Ultraはそこからさらに進化をしていると感じます。
Xiaomi 12S Ultraは白飛びの抑えが非常に強力です。作例の看板では、スポットライトと、経年による色あせから看板下側がとても白飛びし易い状態にあったのですが、ディティールが飛ぶことなく撮影ができています。
AIオートと、夜景モードそれぞれで若干癖がありますね。夜景モードでは光源の多い場所ではフレアが発生しやすく、AIオートは暗い部分でレンジが足りないような感じがします。
夜景モード撮影した場合、強い光源があるとゴーストのようなものが写ってしまいます。
PROモードを使いこなせるか?
Xiaomi 12S Ultraのカメラモード使っていて感じたのは、AIオートでもある程度いい感じにはしてくれますが、センサーサイズを活かした写真を撮るためにはやはりPROモードで撮影するスキルが要されるなと感じます。
カメラのスペック的にはまだまだ表現の伸びしろがありそうにも関わらず、私のように写真に対してのスキルが足りない人間が触った場合、少しもどかしさも感じます。もっと良い絵が撮れそうなのに!という感じる場面が多かったですね。
AIモードとLeicaカラーグレーディングという選択肢が豊富なのも初心者からすると、どうすれば正しいのだろうか?と悩んでしまいますね。
カメラアプリについてはまだまだ伸びしろがあるようにも感じます。アップグレードで劇的に進化する可能性もあります。
Xiaomi 12S Ultra 良い点・悪い点
最後にXiaomi 12S Ultraの良い点・悪い点をまとめていきたいと思います。
良い点
- 圧倒的なカメラスペック
- ユニークで高級感あるデザイン
- 原神のパフォーマンス良い
- スペック比に対してコスパの高さ
まず良い点としては、とにかくカメラの性能が劇的に上がっている事でしょう。
その性能はまさにカメラフラッグシップといえる性能で、その他メーカーのスマートフォンと比較しても、一歩進んだスペックだと思います。それらを使いこなす知識があれば尚良しといったところでしょうか。
また、そのカメラを全面に押し出したユニークで高級感のあるデザインは唯一無二とも言えるでしょう。
カメラ以外のスペックの高さも最高峰とも言える性能で、原神のパフォーマンスはまさにゲーマーが望んでいたものに違いないでしょう。
そしてこの性能を13万円という価格から提供するさすがのXiaomiコスパでしょう。
悪い点
- やや複雑なカメラ
- カメラ以外の部分のでもちょっと感
- グローバル版無し
一方、気になる点は圧倒的に進化したカメラ性能ですが、それを使いこなすだけの知識もそれなりに要求される点は気になりました。手軽にLeicaブランドのカメラを楽しみたいという方にとっては、もどかしさを感じるカメラはもう少しユーザーフレンドリーであってほしかったと感じます。
また、これはスペック時点でわかっていましたが、カメラ以外のディスプレイやスピーカーといったハード的な部分の進化を感じづらかった事。場合によっては劣化とも言える場面もあるのは、前作Mi11Ultraの究極感を求めていたユーザーからすると少し物足りなかったかもしれません。
筐体の品質ももちろん高い基準ではあるんですが、前作のMi11Ultraと比較してしまいがちです。
そして一番の残念ポイントはグローバル版が存在しない事でしょう。ここまでのスペックであればぜひともメイン端末として使って行きたかったです。EUROMが待たれますね。
Xiaomi 12S Ultraまとめ
正直最初はMi11 Ultraの完成度の高さと比べてしまい、こんなもんかなぁーと思っていたんですが、カメラ性能や、ゲーミング性能といったコアとなる部分の圧倒的なスペックを見るうちに満足感がじょじょに満たされていった稀な例かなと思います。
現時点でこのXiaomi 12S Ultraの購入を検討している方は、おそらく相当コアな人だと思いますが、それら目の越えた人であっても唸らせる性能だと思います。