今回はamazfit Bip 5 をレビューします。
※商品提供:amazfit
Bipシリーズではエッセンシャルなスマートウォッチで、基本的な機能性は揃えつつ、入門機的な展開をしてきたプロダクトです。
今回のamazfit Bip5では、1.91インチというかなり大きめなディスプレイで独特なカーブディスプレイを採用し、入門機ながらこれまでに無かったデザイン性を持って発売されました。
また、ZeppOS2.0になった事で廉価版とは思えない豊富な機能性も魅力で、ほぼ全部入りなスマートウォッチとしてかなりコスパが高いです。今回はしばらく使った感想をお伝えしていきます。
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amazfit Bip 5 アウトライン
まずは、Bip5のアウトラインを見ていきます。廉価グレードなBipラインながら機能性は上位グレードと同等に詰め込まれた多機能スマートウォッチです。
ベースがZeppOS2.0を採用しているので、LINEの返信や追加のアプリストア、通話、Alexa、GPSに対応し、ヘルスケア周りも上位グレードと同等です。
ディスプレイが液晶な所がコストカット部分ではありますが、後述するカーブしたビッグディスプレイによりデザイン性も高いです。
前作のBip3と比べて廉価帯としては機能性が大分上がっています。
価格は14,800円で、この価格帯にはライバルが多いですが前述したように機能性の充実ぶりが他メーカーとの差別化ポイントでしょう。
OS | ZeppOS2.0 |
ディスプレイ | 1.91インチ(320 × 380 px) 液晶 |
バッテリー | 300mAh(5日~10日) |
GPS | ◯対応 |
LINE / SMS返信 | ◯対応 |
通話 | ◯対応 |
amazfit Bip 5 本体チェック
本体を見ていきましょう。Bip5の特徴は、スマートウォッチとしてはかなり大型なカーブディスプレイを採用している事です。
緩やかなアールになったディスプレイは廉価帯としては珍しく凝ったデザインです。今まで見たことが無い新鮮な感覚です。
本体は全体的にプラスチックが使われており、Bipらしくエントリーな雰囲気が出ていますが、ディスプレイの湾曲の方が目に行くのでデザイン性はバッチリです。カーブしている関係で本体の厚みもまぁまぁありますね。ケースはツートンになっています。通話と音声アシストに対応しているのでマイク穴とスピーカーを搭載しています。
また、その影響からか防水性能が前作は5ATMでしたが、IP68に変更になっています。分かりづらい変更点ですが、前作は水泳に対応していましたが、Bip5ではサポートしていないので注意がいります。
ベルトはサラサラ感のある一般的なシリコンバンドです。スクエアタイプでは珍しくバンドサイズは22mmでやはり大きいです。一般的なシリコンベルトだとは思いますが、内側に巻き込むタイプなので、夏場汗で湿っていたりすると妙にグリップが効いて着用がし辛いなと思いました。
エントリーらしく質感もそれなりですが、やはりカーブしたビッグフェイスがインパクトありますね。
手首周り16cmに巻くと、男の腕でも結構インパクトがあります。個人的に平べったい時計が凄く好きなのでこのデザインはめちゃくちゃ刺さります。細い腕の人だとちょっと気にする人は多そうですが、このサイズ感とカーブディスプレイこそがBip5のアイデンティティでしょう。
ヌルヌル動作の高品質液晶採用
ディスプレイは有機ELでは無く、液晶を採用しています。この辺はコストカット部分ですが、解像度は横320px 縦380pxと高いPPIを誇ります。
なので、液晶と言ってもかなり高精細なディスプレイで、ジャギー感も少ない高品質なパネルで満足感は高いです。発色に関してはやはり有機ELと比べるとちょっと色褪せた感じもしますね。
ディスプレイのリフレッシュレートは記載がありませんがおそらく60hz固定では無く、画面によって調整されていると思います。ホームから左右にスワイプした際はヌルヌルとしており、アプリ一覧では若干レスポンスが落ちます。アニメーション効果でヌルヌル感が高く感じるだと思います。
残念ながら自動調光には対応しておらず手動で設定が必要です。
ウォッチフェイスは70種類
ウォッチフェイスの数は70種類から選べます。amazfitの過去の傾向から、100種類以下だと廉価帯的な扱いですね。デザインもわりとシンプルなものが多いです。
せっかく画面が大きく、解像度も高いのでもう少しバリエーションが多くても良かったのになと思います。
ZeppOS2.0で機能性抜群
OSはZeppOS2.0を採用しています。廉価帯だと古いamazfitOSでカスタマイズ性が低いんですが、しっかりとメインストリームのOSを採用しており、上位グレードに近い機能性が魅力です。
細かい部分はZeppアプリから変更可能になっています。
コントロールセンターの配置や並びを変更出来たり、ZeppOS2.0から追加された、一日のもろもろをリマインドしてくれるモーニングアップデートなど
実際に使ってみないと分からない細かいカスタマイズ性が今回のBlp 5の特徴です。1.4万円という価格ながらUIの完成度は上位グレードと並んでいます。
LINE/SMS返信対応
ZeppOS2.0 個人的に一番良いと思うのはLINEとSMS返信に対応している点でしょう。SMS返信は良くありますがLINE対応は数が少ないです。また、廉価帯で搭載しているのはZeppOS2.0の利点です。 返信文は予めアプリで編集追加が可能です。
Alexa対応
音声アシストにAlexaにも対応しています。廉価帯で搭載しているのは珍しいです。これまで上位グレードで対応してきたAlexaですが、やはりこれも選ぶ際のポイントになる人が多いようです。
廉価版グレードながら、Alexa連携もしっかり出来る!のがBip 5の特徴です。
通話対応
本体にマイクとスピーカーを持っているので通話をサポートします。ちなみに良く聞かれますがLINEの通話に関しては非対応なので先に言っておきます。着信があった場合に時計側で出る事ができますが、予めアプリで別途BT接続している必要があります。アプリ側でお気に入りの連絡先を設定する事も出来ます。また、ダイヤルパッドで直接入力して発信も可能です。
ヘルスケア周り
ヘルスケアについても、上位グレードと変わらず独自のBioTrackerにより心拍、睡眠、ストレス、SpO2と基本の4点セットはすべて抑えています。それぞれ自動測定のON/OFFも設定可能です。
ワークアウト
ワークアウトは全部で120種類です。前述しましたが、5ATMでは無くIP68になっているのでスイミング関連のワークアウトはありません。なので水中でのスポーツには使えないので注意しましょう。水中ではなく、水上スポーツは用意されています。
GPSがちょっと不安定
低価格ながらGPSを搭載しているのがBip5のポイントですが、ここに関してはちょっと不満点があります。ウォーキングルートとして高いビルに囲まれたルートを良く仕様していますが、なぜかBip5はGPSの掴みがあまり良く無いです。なかなか掴まず酷いとリアルに1分ぐらいは待つこともあります。過去に触ってきたamazfit製品の中でも結構目立つ遅さです。
完全に開けた場所に移ると、10〜20秒ほどで掴んだので高い建物に弱いのかもしれませんね。
掴んだ後に、また高い建物のエリアに戻ると、GPSを掴んだり、解除されたりを不安定に繰り返していました。
過去作と比べてココは弱点かな?と感じました。
バッテリー性能
バッテリー持ちについて、公称値は通常仕様10日、ハードユース5日、バッテリーセーブ26日としています。
バッテリーセーブはほとんどのヘルスケア機能をOFFにするいわゆる省電力モードでメインで使うパターンでは無いです。
その上で、通常仕様10日に関しては、サイズから考えてやや物足りないです。バッテリーサイズは300mAhという事で少なくも多くも無いんですが、やはり画面サイズが大きいからその分の消費も大きいのでしょうか?
実際に私が日中使った条件としては、全てのヘルスケアをONにした状態で朝8時〜夜9時の活動時間のみ着用した結果です。
その結果としては1日あたり12〜13程%消費という結果になりました。思ったよりも消費が大きいです。
睡眠管理を使っていない状態でコレなので公称値よりも2〜3日短い事になりそうです。
これだけサイズが大きいのであればもう少しバッテリー容量を積んでも良かったかな?とも思いますが、それをすると今度は重量やサイズ感が破綻してくるのかもしれませんね。他のamazfit 製品と比べても、やや持ちは悪いと感じます。
とは言え、特段悪い!というわけでも無く十分にロングバッテリーだとは言えます。有機ELだったらばどうなっていたのか?は気になるポイントです。
GTR mini / GTS4 mini と比較して
今回悩ましいのは同じamazfit内でGTR mini と GTS4 mini というプロダクトがある事でしょう。それぞれがエントリーモデルながら多機能さをプッシュしたコスパモデルです。
今回のAmazfit Bip5も同じハイコスパエントリーモデルという事ですが、ざっとそれぞれの差をまとめて見ました。
Amazfit Bip5 | Amazfit GTR mini | Amazfit GTS4 mini | |
価格 | 14,800円 | 19,800円 | 16,800円 |
ディスプレイ | 1.91インチ 液晶 | 1.28インチ 有機EL | 1.65インチ 有機EL |
本体 | プラスチック | ステンレスケース | アルミケース |
OS | ZeppOS2.0 | ZeppOS2.0 | ZeppOS1.0 |
Alexa | ◯対応 | ✕非対応 | ◯対応 |
通話 | ◯対応 | ✕非対応 | ✕非対応 |
LINE返信 | ◯対応 | ◯対応 | ✕非対応 |
追加アプリ | ◯対応 | ◯対応 | ◯対応 |
GPS | ◯対応 | ◯対応 | ◯対応 |
意外な事に機能性ではBip5がもっとも多機能になっています。ただ、明確に違うのはディスプレイが液晶が有機ELか?それと、本体マテリアルの差と言えるでしょう。
正直、この3つに関してはレビュワーとしてもめちゃくちゃ悩ましい3つです。どれが一番良いか?という事を言いづらく「どれを買っても良いと思う」というような曖昧な答えになると思います。もう少し分かりやすく松竹梅が別れていればいいんですが、デザインと材質といった、好みが分かれる部分にもコスト的な差異が生まれているのでより分かりづらくなります。
ただ、やはりこの中だとディスプレイが液晶というのがちょっと目立ちますね。
Bip5をおすすめする人としては、大きめなディスプレイで表示がより見やすく、機能性も妥協無いものが良いという人に向いていると思います。
GTR mini / GTS4 miniともにコンパクトなサイズ感なので、UI周りもそれ相応に小さいです。目にハンディが出てきている世代とかにもフォントサイズも大きめなBip5のサイズ感がありがたいのかもしれません。
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