今回は9月26日発表されるOppo Pad Airを先行して体験する機会を頂いたのでレビューしたいと思います。
昨年から改めてタブレット端末への需要が高まり、各社様々なタブレットをリリースしました。ただ、その後半導体不足などの要因も重なってか、タブレット端末への需要は高まりつつも、以外と日本国内ではタブレット端末の選択肢は多くなりませんでした。
そんな状況で、昨今日本でも圧倒的にシェアを伸ばしつつあるOppoから念願のハイコスパタブレットが日本でリリースしました。
ポイント
Oppoらしく、スペック自体はそこそこに抑えつつも、要所をしっかりと抑えた構成で、公式でも「絶妙」と自負するタブレットです。
今回は実際に1周間ほど使用した感想を先行レビューしたいと思います。
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Oppo Pad Air スペックアウトライン
Oppo Pad Airのスペックは、まさに「これで良い感」を感じるスペックとなっています。
メインSoCはSnapdragon680を採用しています。コアなユーザーからすると、若干物足りないスペックと感じるかもしれませんが、本機Oppo Pad Airはどちらかというとエンタメ用途とライトな使い方に絞られており、削る所は削り、使う所はしっかりというメリハリがしていると感じます。
昨今は絶滅傾向のSDカードや、液晶ながら2Kのディスプレイ、クアッドスピーカー、高画質ストリーミングのWideVineL1対応など、タブレットに求められる要所はOppoらしくしっかりとユーザーニーズを考えて対応しています。
ポイント
Xiaomi一択になっていた国内Androidタブレットに絶妙に食い込んでくるタブレットだと思います。
SoC | Snapdragon680 |
メモリ | 4GB + 3GB(拡張RAM)DDR4 |
ストレージ | 64GB or 128GB UFS2.2 |
ディスプレイ | 10.36インチ 2000 × 1200 / 60Hz |
スピーカー | Dolby Atmos対応 クアッドスピーカー |
バッテリー | 7100mAh 18WPD充電 |
その他 | WideVine L1対応 |
価格:37,800円
Oppo Pad Air デザインチェック
Oppo Pad Airのデザインを見ていきましょう。10インチタブレットながら厚みは6.9mm、重さは440gと比較的軽量です。
特徴的な背面デザインをしています。背面はとてもユニークな切り返しになっており
カメラユニット側は独特なドレープパターンになっています。
材質はおそらくアルミニウムだと思いますが、公式に記載が無いでちょっと自信がありません。手触りやひんやり感は金属製だと思うんですが…。ここ最近、プラスチック製品でもかなり質感を上げている製品が多いので悩ましいです。それぐらい質感は高いという事だと思っていただければ。
独特なパターンの切り返し部分は明らかなプラスチックですね。Oppo GLOWと銘打った処理が施されており、まるで波間のような見た目で、かつ光の当たり方によってデザインが変わる特殊な加工がされています。
デザインがマンネリ化しがちですが、こういった有機的なデザインセンスはOppoならではといった感じでしょうか。
本体上面には音量ボタンとSDカードトレイが配されています。電源ボタンは側面に。また左右にはスピーカーがそれぞれ2基ずつ、合計4基搭載のクアッドスピーカーになっています。
本体側面は今風のフラットな形状になっています。厚みは6.9mmで薄さを実感出来ます。
ディスプレイ面は10.36インチで、ベゼル幅はそこそこあります。フロントカメラもパンチホールではありません。
全体的に質感の良さはOppoらしく、しっかりとしています。コスパタブレットを求めるライトユーザーに「この価格でしっかりしてるじゃん!」としっかり評価してもらえるビルドクオリティでしょう。
同じ中国メーカーながら、OppoとXiaomiとではフォーカスする部分がやはり大分違いますね。日本国内の一般的なライトユーザーが求める部分の抑え方はOppoの方が上手いと感じます。その辺がデザインと品質にもしっかりと現れています。
Oppo Pad Air IPS液晶ながら高精細な2K液晶
ディスプレイは残念ながら有機ELでは無く、IPS液晶を採用しています。流石にパット見で液晶と分かるぐらいにはコントラストは低めです。
ただ、流石にOppoなので液晶であってもとても高精細なディスプレイを採用しています。解像度も2Kとなっています。輝度はスペック値360nitと控えめですが、屋内で使用する文には満足いくレベルだと思います。
有機ELのXiaoxin Pad と並べてみる。以外と真正面から見る分にはOppo Pad Airも検討しているなーと感じますが、やはり視野角では圧倒的に負けます。
WideVine L1対応
ポイント
メディアタブレットとして優れている点はWideVine L1に対応している点でしょう。
ネットフリックスなどのストリーミング再生においてしっかりと高品質再生が可能です。同価格帯の中華タブレットでは削られるポイントですが、そこはさすがにOppo。しっかりとしています。
こういった細かい部文の対応がその他のコスパタブレットとOppoタブレットとの差別化ポイントでしょう。
クアッドスピーカーの音質は抜群に良い
もう一つの差別化ポイントは、本体の4箇所に配されたスピーカーです。Dolby Atmosに対応した高品質なスピーカーを搭載しています。
昨今のタブレット端末ではスピーカー数で音を強化する傾向が多いですが、ただ数だけを増やしたスピーカーでは無くしっかりと音が楽しめるスピーカーになっています。
正直、このOppo Pad Airで一番良いと思ったのはスピーカー性能ですね。ここ最近見てきたタブレットと比較してもかなり良い線行ってると感じました。
Oppo Pad Airは明確にミドルロー端末 Snapdragon680搭載
Oppo Pad Airで悩ましいのは採用しているSoCがSnapdragon680という微妙な世代なところでしょう。
Antutuで計測した場合、スコアは24万〜27万点ぐらいのスコアを出します。
最近の基準で言うとこのスコアはもうローエンド帯と言っていいレベルだと思います。コアなアンドロイドユーザーからするとかなり物足りないスペックだと感じるでしょう。
せめてSnapdragon695だったら印象も違ったと思います。
ただ、今回のOppo Pad Airのターゲット層はライトユーザーと割り切っており、SoC以外の部分でスペックを上げているため単純にローエンドと言い切れないでしょう。
また、腐ってもSnapdragonなので同スコア帯のMediaTek、UnisocのSoCを搭載したタブレットとは安定性と完成度といった部分で差が出るでしょう。
注意ポイント
とはいえ、やはりローエンド帯ではあるのでそこそこのブラウジング性能ぐらいと割り切りが必要です。
癖の無いUI ColorOS12.1
以前は若干癖が強いと言われていたColorOSですが、昨今においてはとても癖の少ない、スマートなUIになったなという印象です。
シンプルではあるんですが、素のandroidとは違い随所がしっかりカスタマイズされており、日本でもこれだけ普及したのはこういった細かい配慮が効いたUIだからこそなのかなと思います。
また、同じColorOS12.1を搭載したスマートフォンとの連携も強化されているようで、スマホ画面のミラーリングやクリップボード共有といった便利な機能もあるようです。残念ながらスマホがOppoでは無いので試す事が出来ませんでした。
画面分割の使い勝手良し
Oppo Pad Airでは、日本指で縦になぞると簡単に画面を二分割にする事が出来ます。画面分割自体はどのタブレットでも大体対応していますが、起動方法が簡単で良いです。
ただ、分割機能は非対応のアプリもあるようです。具体的にはYoutubeは問題ありませんでしたが、NetFlixアプリは非対応でした。その他にも非対応アプリは存在すると思います。
ゲーミングはお察し
もうこのレベルでゲーム用途を考えている人はまずいないと思うので言うまでもありませんが一応原神で試して見たところ、もちろん画質は最低設定ですし、満足行くような動作感では決してありません。
ゲーミング目的ならば素直にSnapdragon870を採用した上位タブレットを購入しましょう。
日本版スタイラスペン対応は?
先に発売をされた中国版Oppo Pad Airでは純正スタイラスペンも準備されていました。しかし、現時点でグローバル版のページにはスタイラスペンについての記載が存在しません。
実際に端末側の設定などを見てみましたが、スタイラスペンについての設定項目は見当たりませんでした。スタイラスペンについては中国版限定という事なのでしょうか?端末側の地域設定を中国に変更しても表示されませんでした。
試しに、私の手持ちのスタイラスペン レノボプレシジョンペン2を使ってみましたが、反応せず。プレシジョンペンはMPPのスタイラスなのでそれもあるかもしれません。もしかしたらAES方式のスタイラスペンならば使えるのかもしれませんが、環境が無いため試すことが出来ませんでした。
何れにせよ、そもそも公式のペン販売もなく、対応も歌われておらずという状況です。
注意ポイント
先に発売された中国版の情報ではスタイラスペン対応とされているソースも多いため、今回の日本版でスタイラスペン目的のユーザーは情報を整理してから判断した方が良さそうですね。
参考
ちなみに、もしペンに対応していたとしてもこのスペックでお絵かきタブレットとして使うのは結構キツいかなという印象。お絵かきタブレットを探している人は、最低でもAntutuが50万台ぐらいのスペックで探す事をオススメします。
18W充電は大分遅く感じる
Oppo Pad Airは7000mAhのバッテリーを搭載しています。このサイズとしては比較的一般的な容量だと思うんですが、問題なのは充電速度。一応急速とも言えなくは無い18Wですが、昨今、数十W~百Wなどの超急速充電が広がりつつある中、しかもタブレットという大容量バッテリーを充電する速度としては、18W充電は若干物足りないなと感じます。
SoCが急速充電に対応しているかどうかの問題なので、SD680というチョイスでは仕方がないポイントかもしれません。
絶妙すぎるスペック ローエンド端末の決定機
しばらく使っていて感じたのはOppoの絶妙すぎる調整力です。もちろん、スペック自体はお世辞にも高いとは言えません。あくまでローエンド端末というカテゴリではありますがユーザーにとって「本当の意味でコレでいい」をまさしく絶妙に体現したようなタブレットだと感じました。
タブレット市場の変化も大きく、ここ最近ではXiaomiがタブレット端末の値上げを決行した結果、かなり金額が上がってしまいました。
その他まともにタブレットを展開している、レノボやNEC、Galaxyもかなり高額です。
過去の王者、Huaweiに至ってはGMSの関係上、一部のユーザーにしか刺さらない製品です。
ポイント そういった状況で、安心のOppoクオリティで展開されるコスパタブレットというポジションはかなり貴重な存在です。
特出した部分はありませんが、様々な人にとって突き詰めた「ちょうどよい」を提供するOppoのマーケティングの上手さだなと感じます。はっきり言って爆発的に売れるとは思わず、ジワジワと売れ続けていくプロダクトかな?と思います。
Xiaomiはちょい高い、他のはもっと高い、でも半端は中華タブは嫌だ。ある程度スペックはしっかりしててほしい
という条件を絞り込んで行くと自ずとOppo Pad Airに行き着くんじゃないかな?と思います。Snapdragon680というSoCも実際に使ってみると、その他の部分の品質が高いためにスコア以上のパフォーマンスが出せているとも感じました。
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