今回はAliexpressのセールで購入したHonor Watch GS PROをレビューします。Huaweiのサブブランド(だった)Honorですが、プロダクトの共通点が多く、このスマートウォッチも今現在Huaweiでのフラッグシップスマートウォッチである Watch GT2 Proと機能やスペックが非常に近いです。GT2Proが高級感等を全面に押し出しているのに対してHonor Watch GS PROはMIL-SPECに準拠しアウドドア要素にフォーカスした、タフネス系スマートウォッチになっています。
また、Aliexpressでの取り扱いになりますが、価格が17,000円程度で購入可能です。Watch GT2 Proと同等の機能がその価格帯で購入できるのはかなり破格と言えると思います。実際に1週間ほど使ってみたレビューになります。
※環境はAndroidでの使用になります。
外観/デザイン MIL-SPEC準拠でヘビーデューティーなデザイン
まずこの箱から取り出す瞬間をみんなに体験してほしいです。箱から取り出した瞬間に「あ、これはめっちゃイイヤツ」と分かるはずです。Watch GT2 PROの時もこの感覚はありましたね。さすがのHuawei(Honor)品質といった感じでしょうか。質感が素晴らしいです。
本体詳細チェック
やばい。この時点で超気に行ってしまっている…!レビュワーとしてどうなんだそれ!いやでもこの質感とデザインはマジで良いぞ…!
※ちなみに私は厳ついモノが好物なので、それもあってちょっとブースト掛かっています。
重量は45gと決して重い部類では無いんですが、それぞれのマテリアルの密度?みたいなものが高く数字以上に感じます。G-SHOCKの高級機ぐらいの質感といえばいいですかね。特徴的なのはベゼル。ステンレスを使用し、ヘアライン加工が行われ高級感のある見た目になっています。ラバーやプラスチックが中心ですがこれのお陰で見た目がすごく引き締まっています。
ケースはプラスチックかウレタンだと思いますが、よく見るとシボ加工がされていてザラザラ・ゴツゴツとしていて高級感があります。一眼レフカメラの本体みたいな感じです。
サイドボタンもベゼル同様の素材でヘアラインの入った金属製です。押し心地はクリッキーな印象。ベゼル/ボタンと本体の良い意味での、材質の差がデザインを凄くうまくまとめていると思います。
時計においてベルトって質感に直結する大事な要素です。特にラバーやシリコンベルトは軽いのは良いんですがチープさにつながってしまう事も。
Watch GS PROではフルオロエラストマーという材質のバンドを採用していて、質感が凄く良いです。普通のシリコンバンドと違って独特なしっとり感と硬さがありつけ心地も良く、見栄えも凄く良いです。
ベルトも良く見ると、本体同様にシボ加工がされています。質感が本当によいです。ラグの付け根は形状に合わせてカーブしていて専用設計になっています。
ベルトはクイックリリース式になっていて、通常のストレートエンドのベルトを装着する事が出来ます。純正ベルトは、真ん中に補強が入っていてベルト形状自体が、耐衝撃構造になっています。この形はG-SHOCKでも使われていますね。サイドにある穴は、スピーカーです。後述しますが本機は音楽再生と、通話機能があります。
ディスプレイ
ディスプレイサイズは1.39インチのAMOLEDディスプレイになっています。解像度454pxで高精細なディスプレイが搭載されています。発色も非常に良いです。
Watch GT2 PROと、ディスプレイサイズは同じはずなんですが、デザイン的に、HONORのほうがなんだか大きく見えます。GT2PROと違い、サファイアガラスは採用されていません。この辺はさすがにコストダウンかな?っと。
ウォッチフェイス
ウォッチフェイスに関して、ダウンロードするものはGT2PROと共通ですが、Honor Watch GS PRO独自のものもいくつか入っています。いずれも本体デザインに合わせた結構ゴリゴリとしたデザインのモノになります。
Huawei Watchといえば、カスタムウォッチフェイスが盛んなのも魅力的です。ここでは深く触れませんが、カスタマイズされたAPKを使う事で簡単にウォッチフェイスを追加できるようになります。野生のデザイナー達が作った高品質なウォッチフェイスを探すのも楽しみの一つです。
AODは6種類から
常時表示にももちろん対応しています。ただし、AODウォッチフェイスは6種類から固定です。
全体的に
着用してみた感じ。そこそこインパクトあるサイズ感です。ちなみに私の腕周りは16cmで結構細めです。小ぶりなサイズが良いという人にはまったく向かないサイズ感ではありますがこういった厳ついものが好きな人にはビュンビュン差さると思います。程よい重さもあるので「タフな時計をつけてるZE!!」というような感じになりますw
動作チェック/機能面
動作は若干もっさり
Honor Watch GS PROの動作感は、ほぼほぼHuawei Watch GT2Proと同じだと思います(基本的なスペックは同じだと思われる)
使われているLiteOSの特性かわかりませんが、スマートウォッチOSの動作に関しては、若干他メーカーに比べて劣っていると思います。バッテリー持ちが良いかわりに、その辺をあえて犠牲にしているように感じます。同世代のAmazfitやXiaomiスマートウォッチと比べるとレスポンスが若干悪い。
ただし、ストレスを感じるレベルか?というとそんな事はまったくなく、操作性は良いです。
充実した機能
ざっと機能をリストアップします。最新のフラッグシップスマートウォッチと同等かそれ以上に機能は豊富です。
流行り機能で搭載していないのは、AIアシストと決済関連でしょうか。
機能一覧
ワークアウト | ワークアウト記録 |
アークアウト状態 | 心拍数 |
SpO2 | 活動記録 |
睡眠トラッカー | ストレス |
呼吸トレーニング | 通話履歴 |
連絡先 | 音楽 |
気圧計 | コンパス |
天気(潮汐) | ストップウォッチ/タイマー/アラーム |
この中でも特に注目したい機能にフォーカスしてご紹介します。
心拍数/SpO2/睡眠トラッカー/ストレス
この項目はもうハイエンドモデルはついてて当たり前な機能ですね。ただし、細かい仕様は微妙にその他モデルと差があるので確認していきます。
SpO2の自動測定は無し
SpO2(血中酸素濃度)の測定には対応していますが、自動測定には対応していないですね。睡眠時無呼吸症候群の方などでSpO2が必要な人は注意がいると思います。SpO2の測定に関しては、Huawei Watch Fitが自動測定とアラートに対応しています。Watch Fitのほうが安いんですがそこで差別化されていますね。
睡眠トラッカーは昼寝に対応してる
睡眠トラッカーは昼寝も検出するみたいですね。昼寝に対応していないスマートウォッチもあるのでこれは良い点ですね。
公式での解説によると、20時から翌日20時の24時間で計算をし、日中の睡眠は昼寝としてカウントをしてくれるようですね。
単体での音楽再生
スピーカーが着いているのと、ストレージが積んでいるので単体での音楽再生が可能です。音楽再生機能に関しては最近のモデルではハイエンド機能に属するかなと思います。ストレージ容量は4GBですがウォッチフェイスやらなんやらで、実際に使えるのは2~3GBって所ですかね?アルバム1枚ぐらいは余裕で入ると思います。
音楽の転送はアプリから行うんですが1曲送るのに代替1~2分掛かる感じです。ちなみにiOS環境だと音楽転送が出来ないみたいで実質死に機能になるみたいです…音質はさすがにこのサイズのスピーカーなので良く無いです。
ワイヤレスイヤホンにも対応している
ワイヤレスイヤホンにも対応しています。ワークアウト時にスマホを持たずに音楽を楽しめるのはさすがハイエンド機です。
通話が可能
スピーカー積んでいるのは音楽再生だけでなく、通話を受けるためでもあります。これもハイエンド機能だと思います。ただし、時計から直接相手の声を聞くのはちょっと外では使いにくいですねw ワイヤレスイヤホンとの併用が一般的な使い方になりそう。
連絡先機能もあります。時計側から相手を選んで電話をかけられます。以前何かのニュースで、事故に巻き込まえれて動けなくなった時にスマホの音声アシスト等でなんとか電話をしたっていうのを見て、万が一のために緊急の連絡先を登録しててもいいかもしれませんねw
ちなみにLINE通話やMVNO独自の通話アプリ等には対応していません。
気圧計/コンパス/天気
高度気圧系とコンパスも搭載されています。最近はキャンパーが流行っているのでこの辺の機能は重宝されそうですね。また天気には週間天気の他に、日の出、月齢、タイドグラフも見る事が出来ます。釣りやマリンスポーツはまったく分からないんですがたぶんこの辺の機能は重宝されますよね?
ワークアウト/GPSとの連携
ワークアウトは合計100種類以上に対応しています。Huawei Watch GT2Proではゴルフにフォーカスされていましたが
Honor Watch GS PROではスキーに関してはフォーカスされていて、走行回数、距離、トレイル時間、最大速度等より詳細なデータが取れるようになっているようですね。
また面白いと思った機能ではGPSルートバックという機能があり、屋外ランニング等で実際に走った道の軌跡を残し、そこからスタート地点までを
ナビする機能もあります。使い所が難しいんですが、例えば、初めて行く所や複雑な道等、どういう経路で歩き、どう帰ればよいか?等を
スマートウォッチから確認する事が出来ます。Huawei Watch GT2Proもこの機能ありました(汗
※スマートウォッチ側で確認できるのはワークアウト時のみで、過去のルートを確認するのはスマホアプリになります。
追加アプリに対応している
これはHonor Watch GS PROだけでなくHuawei Watch GT2Proも同じなんですが、アップデートにて外部のアプリのインストールに対応しています。
ヘルスケアアプリから追加が可能です。よくこの「アプリの項目が無い!」と言う人がいるんですが、おそらくその方はGooglePlayストアからヘルスケアアプリをインストールした方だと思います。HuaweiのアプリはHuawei AppGalleryの方で更新がされているので、そちらをインストールしましょう。
んで、この追加アプリですが、正直今の所日本国内ではあまり使えないものが多いですね。独自のメッセンジャー?で返信なども出来るみたいですが、マイナーすぎるのでさすがに使えないかな…実用的なのは電卓ぐらいです。
OfflineMapというアプリは、スマホ側に独自のマップアプリのインストールが必要ですが、スタートと目的地を設定すると
スマートウォッチ側でルートナビをしてくれるというアプリです。これに関しては需要がありそうですね。
当初LiteOSを積んだスマートウォッチは拡張性が無いタイプだと思われていたので、追加アプリに対応したのは結構大きな事だと思います。
今後、Huaweiのエコシステムみたいなのがもっと日本で普及すればこの追加アプリも活きてくるのかな?
バッテリー持ちについて
バッテリー持ちに関しては「25日間のバッテリー寿命」と謳っています。但し書き付きで。Honor Watch GS PROのバッテリー容量は790mAhとスマートウォッチとしてはかなり大容量と言えるレベルだと思います。比較としてHuawei Watch GT2 Proは455mAhと大凡半分です。
25日のバッテリーシナリオ
25日間のバッテリー持ちの条件として、Honorでは下記のように定義しています。
- 継続的な心拍数モニタリングおよびHUAWEITruSleep™でのスマートモードが有効になっている
- 毎週90分のアウトドアスポーツ
- 毎週30分のBluetooth音楽再生
- 毎週30分のBluetooth通話
- 通知機能が有効になっています(1日あたり50のメッセージ、6つの着信、3つの目覚まし時計)
- 1日あたり200回のスクリーンオン
実際に使ってみて感じるのは、この条件だけでは25日の持続性は難しいんじゃないかな?という事です。画面輝度を最低にし、表示時間も最短、手首をひねっての点灯といった、ディスプレイ表示に関する設定を詰めないと出来ないんじゃないかな?と思います。
14日のバッテリーシナリオ(現実的な数字)
またHonorの定義するバッテリーシナリオに「頻繁に使用するシナリオでの14日間のバッテリー寿命」とあります。
- 心拍数を継続的に監視し、HUAWEITruSleep™が有効になっているスマートモードを指します。
- 毎週180分のアウトドアスポーツ(GPSオン)
- 毎週30分のBluetooth音楽再生
- 毎週30分のBluetooth通話
- 通知機能の有効化(1日あたり50メッセージ、6着信、3目覚まし時計)
- 30分の画面-1日あたり。
上記でもちょっと盛ってるような気がしますね。GPSを毎日25分使用する事になっていますが、流石にそれも厳しいかな。
GPS項目がおそらく半分程度であれば、だいたいこの使い方で14日は持つかと思います。実際に私が月~金で使ってみた感じだと大凡30%ほど消費しました。この時、GPSに関してはそこまで使用していません。ちょっと誇張もある気がしますが、一般的な使い方でもこれぐらいは持つので十分すぎるぐらいのバッテリー寿命だとはおもいます。
高機能なアウトドアスマートウォッチがこの値段。間違いなくオススメできる。
機能が多いのでこの記事も凄く長くなってしまいましたが、それぐらい多機能なスマートウォッチという事ですね。正直、機能面ではHonor Watch GS PROとHuaweiのフラッグシップ Watch GT2 Proはほとんど同じです。
それでいてHonor Watch GS PROは価格が非常に安いです。HuaweiのGT2 PROは高級感ある外装という点も特徴ですが質感という点ではHonor Watch GS PROも同様に高いです。違うのではデザインのベクトルです。
タフネス系ウォッチという事で万人にオススメ出来るものではありませんが、頼れる男、もとい漢のギアを求めている方には強く強くオススメしたいモデルです。
購入販路が海外ECに限られているのがちょっと難点ですが、私が購入したAliexpressのHuawei公式ショップでは通常配送でも2週間ほどで到着しました。
海外中華ECを使う事に抵抗がなければ、この機能性と品質が17,000円で購入出来るのは破格と言えると思います。