今回は2月末に日本で正式に発売されたMi Watch Liteをレビューしていきます。Mi Band5と違い、今回は早くリリースされたわけですが、まぁ本命の Mi Watchがまだ正式な発売日が出てきていませんが…Xiaomiのスマートウォッチといえば、Mi Bandという印象が強いですが、価格も近いこのMi Watch Liteとはどう違うのでしょうか?実際に使ってみて感じた所等をご紹介していきます。
外観チェック 超シンプルながら愛着の持てる質感とデザイン
Mi Watch Liteは「Lite」という名前の通り、割とシンプルなデザインです。本体もプラスチックとラバーで構成されていて、非常に軽量です。
高級感等はないですが、主張しすぎず溶け込むような感じで、MiBandシリーズに近い感覚です。まぁよくあるようなスクエア型のスマートウォッチって感じですね。
ガラス面は2.5Dガラスが使われていてツルンとした感じがミニマルな印象です。
本体ケースはマットな雰囲気でサラッとしています。
本体側面にはボタンが配されており、このボタンのみワンポイントでメタルが使われています。ボタンの縁取りが削り出しになっており、角度によってキラキラと光ります。このボタンのワンポイントが本当に効いていていますね。もしこのボタンが同じくプラスチックだったら本当にチープな時計だったんですが、ここがメタル化されてる事でデザインのアクセントになっています。
ストラップの材質はMiBandとほぼ同じ素材かと思います。さらっとしたよくあるシリコンストラップです。
取り付け部分はアールがきつめについており、手首にフィットするようになっています。
尾錠側はループ上になっていて、遊環は同じくシリコン製。
ストラップの取り付け部分は独自の形状です。ボタンを押しながら軽く捻る感じでかんたんに取れます。一般的な取り付けラグでは無いので特殊ですが、Xiaomiのスマートウォッチであればしばらくすると、たくさんのサードパーティーベルトが発売されると思います。
実際に手につけるとこんな感じ。ケース系は41mmと小ぶりなのですごくシンプルです。男女問わず使えるかなっていう印象です。ディスプレイ縁と、ボタンがキラリと光るんで、思った以上に付けたときの満足感はあります。
MiBandよりもだいぶ大きさはありますが、本当に軽いので同じような感覚で使えますね。本当にシンプルなデザインだけど削ぎ落として行き着いた先という感じで、愛着もてるデザインです。
充電スタンドは自立するようになっています。充電時間は約2時間。
機能面チェック 超低価格ながらGPS内蔵
ざっと機能面をリストアップすると
- GPS/GLONASS 内蔵
- 1.4インチ カラーディスプレイ
- 5気圧防水
- 音楽コントロール
- 調光センサー
- 120以上のウォッチフェイス
- 心拍数/睡眠モニタリング
- 最大9日間のバッテリー
といったような感じです。色々書かれていますが、割と目立った機能は無いかな?
GPS精度は良いと思う
GPS精度に関して軽く見てみました。自分の職場の近くは、高い建物が並ぶ通りがありこの通りはGPS精度が悪いと、ぐっちゃぐちゃだったり、下手したら取得出来ないという事も結構ある道があります。例として、GPS感度がよろしくないAmazfitGTR2では、取得が出来なかった道です。今回、そのルートを通って試してみた結果がコチラです。
かなり精度が良いです。割と細い道がたくさんある通りなんですが、しっかりとトラッキング出来ていますね。GPS内蔵なんで、スマートウォッチでスタートし
後々スマホ側に同期するという使い方が出来るので、スマホを持ち歩かずにトラッキング出来るのも良いですね。
また、スマートウォッチの画面にはGPSの感度も表示されるので分かりやすい。
使い心地に関して
簡素なUIで動作は軽いけど、チープさは否めない。
メニューUIは、Mi Watch同様にタイル上にメニューが並ぶ形に。その他細かいUIのベースはMi Watchに合わせて来ているんですが明確に違うのはアニメーション効果が全く無いところ。
Mi Watchは、スワイプやスクロール時にアニメーションが発生するんですが、Mi Watch Liteに関してはアニメーションなく遷移します。
ここの動作感に関してはMi Bandよりも滑らかさは低いです。パッと切り替わる感じで、基本スペックも最低限なので反応してるのかしてないのかが分かりづらいです。めちゃくちゃ簡素的なOSで動いてるなーっていう印象です。
TFTだけど見やすい液晶/調光センサーが優秀
ディスプレイはTFT液晶ですが、有機ELと違い屋外でも無難に見やすいです。ディスプレイに関しても別に"ウリ"にしてるわけでも無いので
まずまずかなっていう感じです。
ディスプレイ上部にはわかりやすく調光センサーが付いています。このセンサーが結構優秀で、屋外や屋内での明るさによっての調整がクイックに行われるので、ストレス無く見れるのはポイントが高いです。
ウォッチフェイスは100種類以上
こういった格安系スマートウォッチだと、プリセット以外変えられないって事もありますが、アプリの方でしっかりダウンロード機能があります。
100種類以上用意されていて、デジタル・アナログともに豊富です。デザインの品質はまぁまぁかな?っていう感じ。
こちらはMIUI12のテーマにもある火星のイメージ。
デジタルLCDチックなウォッチフェイスも。ちなみに、Mi Watchではアニメーションするウォッチフェイスもありますが、Mi Watch Liteに関しては静止画っぽいものがほとんどです。
Mi Band5とMi Watch Liteを比較してみて…
最後に、Mi Band5と比較してみます。下記がMi Band5との機能対応表です。
Mi Watch Lite | Mi Band5 | |
価格 | 7,480円 | 4,490円 |
SpO2 | ✕ | ✕ |
ストレスチェック | ✕ | ○ |
GPS対応 | ○ | ✕ |
バッテリー持ち | 9日 | 14日 |
こうやって見ると、機能的に言うとMi Band5の方がSpO2(中国版のみでした失礼!)やストレスチェックに対応している分高機能と言えます。
バッテリー持ちももちろんながら、サイズの大きいMi Watch Liteの方が短いです。
しかし、一番の差はMi Watch LiteがGPSに対応している事です。スマートウォッチ単体でアクティビティを開始出来るのは強いと思います。
価格差が倍ぐらいあるので、Mi Watch Liteは悩ましいスマートウォッチです。安いは安いんですがそれ以上に安く、機能も多彩なMi Bandシリーズがいるっていう。
【番外編】中国版Redmi Watchとの違いは?中国版はコスパが高い
Mi Watch Liteは、中国本土では「Redmi Watch」という名称で売られています。本来はXiaomiの廉価版の位置づけのRedmiブランドで展開されているんです。
そのRedmiWatchを日本やグローバルではMi Watch Liteとリネームして発売しているわけです。
なので見た目に関していえば全く同じものではあるんですが、機能面では結構差があります。Redmi Watch独自の機能としては
1.NFC対応
2.Aiアシスタント
に対応している点が大きく違います。
なんと。実はRedmi Watchの方が高機能なんですよね…。この価格帯でGPS内蔵っていうのも結構大きなアドバンテージではありますが
中国本土版のRedmiWatchではそれに加えNFCとAiアシスタントに対応している超絶コスパスマートウォッチなんです。
電子決済がメインの中国では、NFC決済のできるスマートウォッチはおそらく超便利だろうし、独自のXiaoAIによるスマートホーム連携等も出来るみたいです。
中国本土のRedmiWatchに関しては、5,000円でありながら社会的なシステムインフラにも対応したとんでもないスマートウォッチなんです。
というわけで、中国版のRedmi WatchとMi Band5も含めて対応表を作るとこんな感じ。
Mi Watch(日本語版) | Redmi Watch (中国版) | Mi Band5 (中国版) | |
価格 | 7,480円 | 4,900円(日本円で) | 2,900円(日本円で) |
NFC | ✕ | ○ | ○ |
Aiアシスト | ✕ | ○ | ○ |
SpO2 | ✕ | ✕ | ○ |
ストレスチェック | ✕ | ✕ | ○ |
GPS対応 | ○ | ○ | ✕ |
バッテリー持ち | 9日 | 9日 | 14日 |
あれ?Mi Band5もNFCとAIアシストあるんかい??ますます意味不明!でも、日本版が割高なのは明らかです。
というわけで、なぜXiaomiのスマートウォッチはラインナップがちょっと変なのか?という点に関してはそれぞれ製造を担当しているメーカーが違うからっていう部分が大きいんですね。
スマートウォッチ | 担当メーカー |
Mi Watch | 70Mai |
Mi Watch lite | Longcheer |
Mi Band | Huami |
とそれぞれまったく異なるメーカーが担当をしているからなんですね。この辺のゴタゴタな感じは、ちょっと話のベクトルが変わってきてしまいます。シャオミという企業自体にフォーカスをしないと説明出来ない部分ですね。思った以上に「企業間のバランス」によってこういう良く分からないスマートウォッチの仕様のバラバラぶりができてるんですよね…。
詳しくは下記エントリーにて解説しています。コラム記事ですが、シャオミの事を深く知るには良い内容かなー?と手前味噌ですが思ったり。