今回はBlackViewよりエントリー帯のスマートフォンA100を提供頂いたのでレビューしてきます。
昨今は、某中華有名メーカーが国内でも展開した事で、これまで新興系中華メーカーの独壇場だった超低価格帯スマートフォンの勢力図も変わってきました。
新興メーカーも生き残りをかけて、低価格路線以外に、タフネスだったりサーモグラフィーといった超ニッチな機能を搭載したりしてなんとか頑張っています。
今回提供頂いたA100はそんなニッチ系スマートフォンでは無く、これまで通りの超低価格帯エントリースマホで勝負をしてきました。
価格は日本円で15,000円程度です。(定価はもちょいするんですが、その値段でどこも売ってないのでディスカウント前提かも)
某X社にも非常に似た価格帯のスマートフォンがあり、そのスマートフォンと価格で殴りあうような構図になっています。
実際にこのBlackView A100がエントリー帯で戦えるスペックかを見ていたいと思います。
BlackView A100 同梱物チェック ケース・フィルム・18W充電器
まずは同梱物。特に変わらないいつもの中華スマホという感じ。開封してからすぐ使えるよう、ケースとフィルムが最初から付いています。
ケースフィルムをつける文化は、中華新興メーカーが始めた事だったと思いますが、最近では大手もつけるようになりました。ケースには標語のような文章がプリントされています。
フィルムは一応付いていたんですが、指の滑りが悪く、体感の操作性にも影響が出ていたので外しました。
充電器は日本では使えない形状のものが付属。ちなみに18Wの急速充電器です。日本で使うにはアダプターがいるのが残念。
BlackView A100の本体をチェック 流行りデザインにはもちろん乗るぜ!
デザインを見ていきましょう。中華新興メーカーといえば貪欲なまでに最新のトレンドを取り入れるその姿勢にあります。まず目を引くのが「ONLY THE BRAVE」という標語?約すると「勇敢な人々だけ」となるそうです。この標語にどういった思いがこめられているかはわかりませんが、背面に大きくメッセージを載せるのは昨今のデザイントレンドですね。
レンダー画像ではガラスかな?っと思っていたんですがプラスチックでした。ちょっとラメ感が強く価格相応なクオリティかなと。
カメラは3眼風ですが、広角とメインとデプスの実質2眼です。いろんなメーカーがやっているデザインなので普遍的なデザインだと思います。
カメラの画質などはまた後ほど。
ボトムはUSB-Type-Cとスピーカー・マイクのみです。3.5mmのイヤホンジャックがついに低価格スマホでもオミットされるようになりましたね。
右サイドは音量と電源ボタン。電源ボタンは指紋認証も兼ねています。
左サイドはSIMトレーのみ。デュアルSIM対応ですが、一方はSDカードとの排他です。SDカード128GBまで対応しているようです。
付属のケースをつけるとこんな感じになります。本体側のプリントと、ケース側のプリントが重なっちゃうのでちょっと残念な感じになりますね。
本体サイズはかなり大柄だと思います。一応200gは切っていますが、サイズが大きいので軽いとは感じないかも。
幅 | 166mm |
高さ | 77mm |
厚み | 8.8mm |
重さ | 195g |
BlackView A100は6.67インチFHD +ディスプレイを搭載
1万円台のスマホならHD解像度も珍しくありませんが、BlackView A100はなんとFHD+(1080 × 2400)の ディスプレイを搭載しています。
さすがに有機ELではありませんが、パンチホール採用です。ベゼルは上下ともにそこそこありますが公式がシンメトリーデザインと謳うように、上下のマージンは揃えられており整った印象を持ちます。
発色が若干薄めな印象です。一応カラーキャリブレーション機能はありますがそれでも彩度が低いですね。また室内では気になりませんが、屋外ではもうワントーン輝度が欲しくなります。
彩度・輝度がもう少しかな?という感じですが、解像度感は良く、価格からすれば十分と言える品質だと思います。
BlackView A100 生体認証は指紋と顔認証に対応
BlackView A100ではサイドにある指紋認証と顔認証の2つの生体認証に対応しています。まずはサイドの指紋認証ですが、昨今の基準で言うなればやはりワンテンポ遅れる印象があります。指を添えてから約1秒程待たされますね。
顔認証に対応はしているんですが、画面を持ち上げた際のウェイクアップが出来ません。なので結局電源ボタンを押さないといけません。これだと顔認証の意味があまり無いかな。
BlackView A100 Helio P70搭載 Antutuは約20万点(Ver.9)
BlackView A100のスペックは以下の通り
SoC | Helio P70 |
メモリー | 6G |
RAM | 128GB |
OS | Android 11 |
さすがにエントリーなだけあって、SoCは2~3年前のHelio P70です。Antutuを回すと以外と20万点台を出しますがAntutuはVer.9からスコアがインフレ化しています。Antutu8基準で行くと15万点ぐらいでしょうか?
また、メモリーが6GBまで引き上げられており、その分も加算されていると思います。ライバル機であるX社の同価格スマートフォンよりもメモリー分でベンチ結果が良くなるみたいですね。スペック対価格で勝負した結果、BlackViewは僅差でX社の最安機種に勝るようです。
BlackView A100のカメラ性能
- メイン 12MP SONY IMX362
- 広角 8MP
- 深度カメラ
BlackView A100では、対価格においてのカメラ性能を強くアピールしています。メインカメラのセンサーは若干古くなりますがSONYのIMX362センサーを採用しています。プレス資料では特にデュアルピクセルオートフォーカスによるフォーカスの速さをアピールしています。実際に撮影した作例とともに見ていきましょう
まずはメインカメラ等倍撮影。かなり実際の眼で見た色感に近い写真です。よく言えば忠実、悪く言うと暗め。
2倍ズーム。流石にハイエンド機と比べると結構差が出るなと改めて思います。
10倍ズーム。さすがにきついですね。
広角レンズ。
めちゃくちゃ明るい所で花を取ってみました。明るい所であれば低価格スマホといえどもある程度くっきり撮れます
試しにAI補正で「赤い花」を撮ってみました。「赤い花」はスマホのカメラだとかなり難しいですよね。実際にA100でも赤の補正がかなりきつくなってしまい、花びらの情報が落ちてますね。そこ以外の部分はかなりいい感じなので惜しい!
動画撮影も試してみました。まずは手ブレ補正無しの映像です。手ブレ補正を切るとかなりキツイですね…
手ブレ補正をONにしてみた結果。まぁ価格なりですかね。独特なユワンユワンした歪みが気になりますが、無いよりはましといった感じ。
カメラ性能については、正直私のハードルが下がってた感はありますが、価格以上の撮影が出来るのだなと感心しました。もうすこし彩度が出ればよかったかな。
BlackView A100 独自UI その他付加価値について
BlackView A100はAndroid11をベースとしたDoke OS2というカスタムUIになっています。ほぼ素のAndroidと変わりませんがいくつかユニークな機能も搭載されています。
凍結室(アプリフローザー)
特定のアプリを無効化しておく管理アプリです。これすごくマニアックなんですが、他のスマートフォンにも欲しい機能です。
素のAndroidで、消せないアプリを”無効化”は出来ると思うんですが、いろんなアプリを休止状態に出来るのは結構ユニークかと思います。
具体的にどんな場面で使うかというと、私のように複数のスマートウォッチを所有していると、端末側に設定アプリが複数駐屯する事になるんです。
これらアプリを使わない時は明確に休止状態にしたいんです。
かなりニッチな使い方な気もしますが、これはかなり便利です。
キッズモード
キッズモードです。このモードに設定すると様々な動作を制限する事ができます。お子さんなどにスマートフォンをおもちゃとして渡す時に便利です。使用出来るアプリを選択し、ゲームアプリのみ表示させたり使用する時間を10分~60分と制限したり、通信量を特定量までしか許可しないといった制限が出来ます。
システムマネージャー
有名メーカーでは100%付いていますが、格安系新興メーカーでこういったシステムマネージャーがついてるのは珍しくないでしょうか?
ゲームアクセラレーターの他にメモリクリーナーといった一般的な機能が備わっています。
ソフトウェア面は真っ先にコストカットする傾向のある格安中華スマホで、ここまでUIやOS側に手を入れてるあたりBlackViewに好感が持てます。
BlackView A100の対応バンド B19が非対応!
中華スマホで気になるのはやはり対応バンド。というかB19に対応しているかどうかですが残念ながらB19は対応していません。
バンド的には中華スマホにありがちなソフトバンク◎のようです。端末側はしっかりVOLTEスイッチもあるのでそこは残念ですね。
一応自分の住んでるエリアはB1があればDOCOMOでも問題ありません。VOLTEも使えるのでahamoのSIMでも普通に使えましたが、中国地方などはB19が必須なエリアもまだまだ多いと思うのでここは注意が必要ですね。
まとめ 1万5千円ながら独自UIも採用 シンプルなAndroid端末
- 独自UI DokeOS2.0搭載
- ユニークな独自アプリもあり
- 基本的にはシンプルなAndroid
- 18W急速充電
- Antutu 20万点台(Ver.9)
まとめると、とてもシンプルなAndroidだと思います。まるっきり素のAndroidでは無いので使いやすくなっています。大きく尖った部分はありませんが、シンプルでそつの無いクオリティだとお思います。1万5千円っていう価格を考えたら十分かな?
今だガラケーな親にぴったりな端末だったのでレビュー後は親に贈呈します