以前より気になっていたVivoのVivoWatchを購入したのでレビューします。まず、マニアックすぎて国内どころか、海外でもなかなかレビューを見ません。それもそのはず、グローバル展開されてないからです。一応Baiduなどの中華系検索で探すと出ますが、Googleなどではまずヒットしません。
マニアックすぎるんです。あと「Vivo Watch」という名称は、AsusとGarminからも「Vivo」という名称のスマートウォッチが発売されておりほとんどそっちが引っかかってしまうんです。つまり、よほどの物好きじゃない限りこのスマートウォッチにたどり着くことすら不可能!!(おおげさ
まぁでも進んで買おうとする人はまずいないでしょう。最近京東(jd.com)の使い方を覚えて、中華系ガジェットが速攻届く事を知ったので調子乗って買ってしまいました…。ブログも動画も絶対伸びない。でもかっこいいから買っちゃった。
んで実際に使ってみた感想をつらつらとご紹介しようと思います。先に言っとくと中華モノ特有の根幹の部分で使いづらい部分があります。そのへんも含め紹介します。
クラシック系で最高のデザイン
まず、このスマートウォッチをほしいと思った理由がデザインです。私は基本的に高級感のあるクラシック系の見た目のスマートウォッチが好きです。そんな私に突き刺さるのがVivoWatchのデザインでした。クラシック系としては割とオーソドックスではありますが、凝ったベゼルデザインに、ステンを使ったケースなど高級感あふれるデザインになっています。また後述しますが、ウォッチフェイスのデザインが非常に凝っています。
ベゼルは独特な遠目ではわからないパターンが入っています。放射線状に入ったパターンはサンレイとかって言いますかね?高級時計などで見たことがあるパターンです。シルバーのステンに対してベゼルはセラミックになっていてデザインアクセントになっています。
サイドケースも凝ったパターンになっていて、縁取りはポリッシュ。その他はブラストになっています。絶対にコストのかかるパターンだと思います。ボタンはツーボタンで、一方のみライン状の飾りが入っています。こういった細かい部分が全体的なデザインのクオリティにつながってると思います。
全体的にケースの質感が非常に良く、デザインも秀逸でひと目で気に入りました。ただし、ベルトがちょっと安っぽい。
ケースはめちゃくちゃこだわってるのに、なぜベルトがこんなにチープなストラップなんでしょうか?厚みも無くペラペラのベルトが全体的なクオリティを下げています。速攻変えました。
やはりこういったクラシック系は重さを感じでこそ。というわけでステンレスベルトに速攻変えて使っています。最高です。めちゃくちゃかっこいいです。
一点以外だったのが、ケース系が46mmなのに対してベルトは20mmという事。大体の時計は42mmを超えてくるとベルトは22mmってパターンが多いと思うんですがこいつは20mmでした。手持ちはほとんど22mmだったんで今回のために新しく買いました。
めちゃくちゃかっこいいです…!どストレートにどストライクなデザインです。ステンケースにすることで思い切り重量も増しますが、クラシック系デザインが好きな人はある程度重みがある方が嬉しいと思うんですがどうでしょうか?軽い事は技術的にすごいかもしれませんが、所有感というモノを満たすにはある程度重さが無いと満たされ無いと思っています。
ウォッチフェイスの質が高い
ウォッチフェイスの質も高いレベルです。写実的でクラシックな本体に似合うこだわりのあるデザイン。
ディスプレイは1.39インチで高精細の有機ELディスプレイになっていて、それをしっかりと活かせる盤面が多いと思います。
何故かココ最近は有機ELの黒を発行させないという特色を使ってベゼルレス風デザインにするメーカーが多いんですがこれの弊害ってウォッチフェイスのデザインがチープになりやすいんですよね。
例えば最近だとOnePlusウォッチとかですね。本体の質感は非常に高いのにウォッチフェイスで台無しです。こういったクラシック系のスマートウォッチでは実物を模したようなデザインが似合うんです。
VivoWatchで提供されているウォッチフェイスを見る限り繊細でしっかりとデザインされていて、しっかりとコストをかけたデザインワークだと思います。そしてそんな高クオリティのウォッチフェイスが多数収録されています。
また、アニメーションするウォッチフェイスも多く収録されています。見た感じAPNGでは無く、GIF形式なのか滑らかさは若干劣りますが遊び心あふれるウォッチフェイスが多数配信されています。
ウォッチフェイスに力の入っていないスマートウォッチはどんなに高機能であれつまらなく感じてしまいますが、このVivoWatchに関して言えば非常に力が入っていると感じます。
AOD(常時表示)のスケジュールが可能
AOD(常時表示)ももちろん対応しています。常時表示に関しては4種類固定です。AODについてはスケジュールに対応しています。
本来AODを使うと、バッテリー消費が上がってしまいますが、就寝時などは不必要なので時間帯を指定してAODを有効化する事も可能です。
機能チェック
VivoWatchは機能面も多機能で、その他メーカーが出しているフラッグシップモデルと同等の機能を持っています。ざっと機能を書き出します。
機能一覧
フィットネス 11種目 | デイリーアクティビティ |
スポーツステータス | スポーツ履歴 |
睡眠トラッカー | 心拍数 |
ストレス | SpO2 |
呼吸コントロール | フィジカルエナジー |
天気 | 音楽(ストレージあり) |
Alipay(中国国内) | NFC(中国国内) |
アラーム/ストップウォッチ/タイマー | コンパス/高度気圧 |
音声アシストAI(中国国内) | スマホ検索 |
中国限定 死に機能
表で見る限り、スマートウォッチとして、フラッグシップといえる機能が詰め込まれていますが、一部中国でしか使えない機能があります。
例えば、AlipayとNFC決済。これらは中国国内のサービスしか使えず、NFCに至っては中国の交通網オンリーです。
流行りの音声アシストも搭載はしていますが、これまた中国国内(というか中国語)でしか使えないVivo独自のAI Jovi(ジョビ)になっています。Vivo(iQOO)のスマホを使った方ならわかると思いますが、真っ先に無効にするのがJoviです。
というわけで上記3つの機能は実質死に機能になってしまいます。まぁグローバル版すら発売されていないので当たり前ですけどね。
心拍数・SpO2(血中酸素濃度)の常時測定 / 睡眠管理
心拍数とSpO2の常時測定に対応しています。睡眠時と安静時にはSpO2の精度が上がるようなので睡眠時の呼吸ステータスを図るのにも適しているかと思います。
ストレステスト・フィジカルモニター
心拍数の常時測定により、ストレステストも可能です。日々のストレス状態を図るのに良い機能です。
また諸々のデータを統括し、1日の中で自分のバイタリティを擬似的に数値にしたフィジカルモニター機能も付いています。自分の残りHPみたいな感じですねw
スポーツステータス(データ解析)
スポーツ研究機関が監修したスポーツデータの解析も行えるようです。
- 運動の効果
- 回復時間
- 運動負荷
- VO2 MAX
という4つのデータを参照する事もできます。
音楽再生機能
Vivo Watchは2GBのストレージを搭載していて、約400曲をスマートウォッチ本体で再生する事が可能です。ただし、スピーカーは搭載されておらずBluetoothイヤフォンが必須ですが、音楽の単体再生も高級機ならではの機能だと思います。
SOSメッセージ送信機能
本気は電話を単体で受ける事はできませんが、特定の緊急連絡先にSOSメッセージを送る事が可能です。アプリ側で電話番号を設定し、スマートウォッチ側で特定のボタンを長押しする事で、連絡先にSMSメッセージを送信する事が可能です。
また落下検知という機能もあり、落下を検知後1分以内に解除をしない場合もSOSメッセージを送る事が可能なようですね。
使い方としては、自分が急遽倒れてしまった時に自動でSOSメッセージを流してくれるという事でしょうか?
ただ、この機能に関してはどの程度が発動トリガーなのかは不明です。試しに高い所から落としてみたり、着用して倒れたフリなどをしてみましたがSOSモードにはなりませんでした。無駄に小芝居を入れて倒れてもだめでした(え
通知は日本語対応/アプリもローカライズ済み
こういった中国限定モノのスマートウォッチを使っていると気になるのが言語対応。本体はもちろん英語でしか表示できませんがなんと、通知に関してはしっかり日本語に対応しています。これが以外でした。
というかアプリに関しても9割型は日本語に対応しているんですよね。調べてみるとVivo自体は日本に研究施設を持っているらしいです。それが影響してるのか、日本で展開はまったくしておらず、アプリもGoogleプレイストアで配信していないのにも関わらず、ローカライズがある程度対応しています。
そいやiQOOスマホも使いにくいのは変わりませんが、何故かローカライズは対応していましたね…
もしかしたら近い将来Vivoも日本市場に参入する…?!なんて期待を膨らませています。
バッテリー持ちは優秀(SpO2の常時測定を除き)
バッテリーは475mAhとサイズ的にはまずまずな容量を搭載しています。実際の電池もちは非常に優秀で心拍数・睡眠・ストレスなどの機能を初期状態(自動測定ON)にし、AODも有効にしながら日/5~7%程消費していました。AODはスケジュールしてはいましたがそれでも優秀なバッテリー持ちと言えます。
しかし、血中酸素濃度の自動測定をONにすると一気にバッテリー持ちは悪くなります。試しにONにしてみた所 日/12%程消費しました。それでもそこそこ優秀ではありますが、2倍程消費量が上がります。
この辺は機能性を取るかのトレードオフになるかと思いますが、色々見てきた感想としてはバッテリー持ちは非常に右手な部類になると判断しています。
GPS搭載だが…アプリで地図が実質使えない!
最後に、ここまで上げといた評価を一気に落とす内容も…やっぱ中華モノは根幹の部分で別世界な事がありますね…
VivoWatchはもちろんGPS搭載スマートウォッチで単体でルート記録が可能です。ただし、この機能については中国国内向けの大きな罠がありました。実際に着用し、サイクリングで使用をしてみました。GPSのつかみ具合などは一般的な早さかな?という印象。運動を終えルートの精度などをスマホアプリで確認しようとしたのですが
いつまでたっても、地図が表示されません。Wifiやネットワーク環境が悪いのかな?と思い色々してみるも地図は表示されず。
正確には、ピンは立っているのですが、周りの地図が表示されずという状態です。はて?と思っていると、何やら地図に見慣れないマークが。本来、「Powerd By Google」などの署名が入っている部分に、これまで見た事の無い「高徳地図」という明らかに中華っぽいロゴが入っています。
もしや…と思い調べて見ると、やはりこの地図は中国国内オンリーの地図アプリを参照しているようですね。地図の尺度を上げて行くと、しっかり地図は表示されていました。しかし、正確な道路情報などは地図情報に持っていないので、何も表示されていませんでした。
中国国内では、実質シェア1位になっているAlibabaの高徳地図ですが、その他の国ではほとんど何も表示されません。そんな中国限定地図をアプリでは参照元としているので、実質、GPSのルートトラック機能が使えない状態です。
これは流石にびっくりしました。というのも、これまでいくつか中国限定のスマートウォッチを試した事はありますが、GoogleMAP程の精度は無いにせよ、ある程度の地図は参照できたので一応ワークアウトのGPSルートトラックには困りませんでした。しかしVivoWatchのように、高徳地図を参照元としている場合はまったく使えません。
まとめ 最後の最後で惜しいスマートウォッチ
最後の最後で「あ~~…」となってしまうスマートウォッチです。
本体の質感も最高で、デザインの質も高い、充実の機能に、ローカライズもほぼされている、通知も日本語可とここまでは「隠れた名品来た?!」と期待をしたんですが、まさかマップが中国限定とは…!
まぁただ自分の用途ではGPSルートはそこまで重要じゃないので私的には問題ないんですが、他の方にしてみればこれは許容できないポイントかもしれませんね。流石中華デジモノ。根幹からひっくり返してきますね…!