今回は、かなり評判の良い最新中華タブレット Teclast M40を購入したのでレビューします。
こちらのタブレットはSoCにUNISOC製Tiger T618を搭載し、Antutu20万点台と中華安タブの基準値をグッと底上げしてきた注目のタブレットです。
メモリも6GB搭載しており、スペック的には非常に余裕のある作りになっています。
しかし、中華タブレットと言えばオクタコア・デカコアとスペックシート上の単語だけ先行して宣伝され、実際の使い心地に関しては粗悪な安かろう悪かろうが非常に多く、実際には手に取って使ってみないとその真価は分かりません。
以前は猫も杓子もな勢いで、多くのメーカーがタブレットを出していましたが、需要が無いと判断され、ここ2~3年はまともなAndroidタブレットを出しているのはHUAWEIのみという市場でした。Googleのサービスを締め出されてから、唯一の拠り所だったAndroidタブレットも非常に選びにくい状態に…
iPadでいいじゃん。
Androidタブレットを探しているのに、行きつく答えがコレっていう…(汗)
そんな悲愴感ただようAndroidタブレット界隈でしたが、昨今はコロナ禍でのテレワークなどで需要が高まり、各メーカー力を入れてきています。
今回ご紹介するTeclast M40も、最新のSoC(UNISOC製Tiger T618)を搭載することで、動作スペックが格段に向上し、これまでのゴミタブレットとは段違いの使い心地と評判です。
これまでタブレット界隈はかなり壊滅的だったので、このタブレットが本当に救世主となるような商品なのか?!詳しく見て行きたいと思います。
外観チェック
初めてTeclast製の端末を購入しましたが、思った以上に質感は良いですね。昨今のモデルと比べると結構(というかかなり)ベゼルは太い印象です。
背面は黒一色で、結構無骨なデザインです。モダンさみたいのはあまり感じないですね。The中華タブって感じですw
ロゴや印字を白では無く、本体と同系色で行えばシックな雰囲気を出せたのになぁと思います。印字は爪で強くこするとかんたんに取れそうなステンシル印刷?
製品ページではフルメタルボディという事だったんですが、背面はメタルじゃないような気がします…。フレームだけ金属なのでは??
個人的にアルミが擦れる音や感じって苦手なのと、跡が残りやすそうなんで、個人的にはこれでいいかな。
本体下にステレオスピーカーがあります。音質は後ほど検証したいと思います。
重量は約548gとそこそこある感じですね。
スペック表
特徴となるのはUNISOC T618 と6GBメモリという余裕のあるスペックな所ですね。ストレージも128GBになっており全体的にこれまでの安中華タブレットの基準値を大きく超えているように思います。
SoC | UNISOC T618 Octa Core |
システム | Android 10 |
RAM | 6GB |
ROM | 128GB |
ディスプレイ | 1920*1200 10.1 Inch IPS液晶 |
カメラ | Front is 5.0MP Rear is 8.0MP |
バッテリー | 6000mAh |
重さ | 548g |
Size | 243*163*9.3mm |
WIFI | 2.4 GHz / 5 GHz、デュアルチャネル |
bluetooth | 5.0 |
OTG | Support |
GPS | Support |
加速度センサー | Support |
ジャイロセンサー | Support |
4G | Support |
ディスプレイ
有機ELの X NEOと比較
さすがに発色とコントラストでは勝てない
ディスプレイに関しては、思ったよりもキレイです。若干青みが強いかな?っていう印象。コントラストがちょっと低いです。普段遣いには十分良いと思いますが、さすがに有機ELを搭載したX NEOと比較すると、その差は一目瞭然。
壁紙の違いとかもあるけど、明らかにアイコンの色味がちょっと薄いです。まぁIPSじゃ仕方ないかなって感じだけど、価格から考えたらすごく頑張ってると思うレベル。若干角度をつけて見ると、思ったよりもキレイに映ります。
色味が気になる人はカラーマネジメント機能もあります。暖色寄りに変えると若干マシか?
動作感 ブラウジング
ブラウジング時のタッチ感度は非常に優秀です。これまで中華タブに騙され続けた方はもっと感動するはずw
2万円台の中華タブでここまで動くかーと関心します。比較として、ブラウジングもそこそこ快適なX NEOよりも安定さは上だと思います。
良く中華タブのレビュー評価で「ブラウジング程度なら…」みたいな評価を聞きませんか?あれって本当はブラウジングも正直つらい時に最大限忖度したさいの評価だと思っていますwTeclast M40に関しては、ブラウジングに関しては満足できるレベルだと本当に感じます。中華タブの新基準としては非常に良い傾向です。
ゲーム性能
原神をやってみた
多くの方が気になるのはゲームができるか?ということだと思いますが、先に行っておくとAntutu20万~程度では、昨今のヘビー級なゲームは基本最低設定になるかと思います。過剰な期待はいけません…
というわけで、大人気かつ、要求スペックが高い原神を。推奨スペックがSD845なんでかなり重いです。
まぁ設定は当たり前だけどデフォで最低設定になってます。あまりやってないので序盤も序盤で申し訳…おそらく結構負荷の高いであろう水辺の周りはこんな感じに。正直画像だとうまく伝えられないけど、この時点で「けっこー厳しい」と思っています。
攻撃を行う瞬間です。なんというか、結構画質は落ちるのと、動作も違和感を感じます。
全体的に敵が少ない場面でも、カメラを降ると一瞬カクッというような違和感を感じます。出来ない!ってほどじゃないけど快適とは言えないですね。
スナップドラゴン660のX NEOと比較してもそこまで…って感じですね。
CoDモバイルをやってみた
お次はCoDモバイルです。X NEOではそこそこできるかな?って印象だったんですがどうでしょうか?
結論から言うとちょっときびしいかな?って感じました。というのも、カメラの追従性が良くない。いまいちスムーズで無いんです。これは新SoCへの最適化が進んでいないんじゃないか?と思うような動きの微妙さです。
原神・CoD双方なかなか重いタイトルでしたが、ゲーム性能に関しては過剰な期待はガッカリするのでおすすめ出来ないかも。
まぁこれまでの中華タブだと起動すら怪しいレベルだったので、最新のゲームタイトルが動くだけマシって感じかな…
動画再生
ディスプレイはFHD止まりですが、ある程度くっきりさは保ってるので動画視聴にはちょうどよいですね。動画を見るぶんに関しては有機ELよりマイルドな配色で個人的にはこちらの方が好みかもしれないです。
ステレオスピーカー
本体下部にあるステレオスピーカーですが、写真のように立てて使うと、音が机と反射して汚く感じました。普通に平置きにしたら若干改善しました。
※その置き方で動画見ることがあるかはわかりませんが。
音に関しては聞けりゃいいレベルの人間なんでうまく伝えられませんが、その程度の人間が「まぁまぁだな」って思うレベルなんで
耳の肥えた人が聞くとガッカリサウンドなんだろうな…と思います。
WideVine L3 ストリーミングのHD再生は不可
こちらも実際見ないとわからない項目ですが、アマゾンプライムビデオ、ネットフリック等でHD再生を行うには、WideVine セキュリティレベル1に対応している必要があります。中華タブレットでこれに対応していることはほぼありません…(汗)M40でもそのセオリー通り非対応です。
動画再生がそこそこキレイなのでこれは残念。そういった用途で買おうとしているひとは注意が必要です。
SDカードはexFATに対応しているか?
してるーーーー!!!!!(歓喜)
さて、個人的に一番気になるのが、SDカードのexFAT対応です。メディア再生用としては4GB以上のファイルを扱えないの致命的。
exFAT対応に関しては、Microsoftにライセンス料を払う必要があるとかで、安い中華タブだと非対応な事がほとんどでした。
全機種M30もexFATは非対応だったようなので、今回も見送られてるかと思いきや普通に対応してました!
※Amazonのレビューでは対応してないと書いてるのもありましたけど
※余談ですが、以前提供してもらったVucatimeのタブレットもexFATに対応してたんですよね。もしかしてUNISOC系のSoC積んだタブレットは対応してるとか?
使うか微妙なところですが、OTG対応なんでマウスも使えます。あと、つけてるハブはHDMI出力も対応してるんですが、本機では対応していませんでした。
HDMI出力に関しては、Amazonで「できる」と書いてる人もいたんでよくわかりませんね。ケーブルによるところもあると思いますが。
SIMフリー端末として
M40の4G対応バンド表です。
Docomo | Softbank | au | ||||||
Band1 | Band3 | Band19 | Band1 | Band3 | Band8 | Band1 | Band18 | Band26 |
○ | ○ | ✕ | ○ | ○ | ○ | ○ | ✕ | ✕ |
まぁよくある中華タブ仕様ですね。ソフバンなら問題ないっていう。Docomoは19が対応してないので田舎とかだと微妙かも。
スピードテスト結果ですが、なんか速度が落ちる。B19を対応してないとこうなるのか??(S20だと70Mbpsは出る)
一応SIMフリー端末なんで着信もしっかり。まぁSIMフリー機として使いたいのであればソフバン推奨でしょう。
その他イマイチなところ
充電がPD非対応。AtoCのみ?
手持ちのAnkerのPD対応 CotCチャージャーだと充電出来ませんでした。最近急速充電環境で揃えてるから逆にAtoCのチャージャーとかめんどくさッ
カメラは飾り
そもそもカメラ性能に期待なんか出来ないけど、昨今はテレワーク需要でタブレットが伸びてるっていう部分もあるんで、Zoomとか用にカメラは一定需要があるっぽい。んでカメラの画質はまぁお察しください。まぁ暗いしボケボケだわで押入れに眠ってる古(いにしえ)のデジカメクラスの画質。
バッテリー持ちが悪い
バッテリー容量は6,000mAhと10インチタブとしてはちょっと心もとない容量です。実際にバッテリー持ちあまり良くないですね。自分の使い方としては寝る前に動画を1H程度見る事が多いですが、その使い方で2~3日持つかどうか?って感じですかね?もう少しバッテリー持ちが良ければいいんだけど…
まとめ これまでの中華タブクオリティをしっかり進化してきた
これまでの中華タブレット、主にHelio X27等の低性能SoCを積んだやすかろう悪かろうタブレットからすると劇的とも言える進化をしていると思います。
それでいて価格帯はほとんど同じで、このUNISOC T618というSoCは低価格タブレットの新定番になると思います。実際に、Teclast以外のメーカーもどんどん採用しています。Teclastは前作M30がディスプレイのタッチ感度が非常に粗悪だった事で身構えてる方も多いと思いますが、今回のM40に関しては安心して買えるタブレットなんじゃないかな?
ちなみに、Amazonでタイムセールになる事も多くタイミングが合えば最高のコスパタブレットになると思います。