今回はvivoのサブブランドiQoo よりZ9 Turboをレビューします。
まず、今季1〜2を争うコスパお化けスマホと言っても過言では無く、何と3.8万円でAntutuは150万点を超えるバケモノです。どうやったらこんな価格でこのスペックを出せるんだろうか?と首をひねるレベルで、同じくコスパ最強格のPOCO F6よりも安くこのスペックを実現しているのがiQooの恐ろしい所でしょう。
前提としてCN版というのはありますが、Google周りもすんなり入るためある程度知識がある方ならばこの鬼コスパを享受できるでしょう。
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iQOO Z9 Turbo 本体チェック
まずは本体を見ていきましょう。今回のiQOO Z9 Turboは外装部分でコストカットをし、その分をスペック部分に注ぎ込んでいるタイプのコスパスマホです。
背面に関してはたぶんプラスティックだと思います。ザラザラとした感じの表面処理がされています。最近の有名メーカーの廉価帯って背面素材がすごくわかりにくいんですよね。ガラス素材なのかプラスティックなのか判別がつかないです。本当にわずかながらペコリとする質感ですが、公式サイトではプラスチックとなっています。この質感でプラスチックなんですね…。
ものすごくシンプルなデザインだと思います。カメラユニットはiQOOらしい楕円形のパーツになっており縁がメッキ処理されていてキラリとします。ブラックカラーは上品な印象もあるも思います。
カメラは二眼でメインと超広角です。無駄にマクロを付けないというのはPOCO F6とも共通しますね。デザインのためだけのゴミカメラは不要です。
サイドもこれまた質感が難しいです。かなり硬い感じで金属っぽくも感じるんですが、これもプラスチック素材だそうです。最近の格安スマホは筐体の仕上げが本当に上手いですね。
3万円代なので、外装は一番コストカットされると思うんですが、それでいてもガラスや金属と迷うぐらいに質感は上がっています。
ディスプレイは6.78インチで大分大きめです。ベゼルも均一でディスプレイ面は期待がもてそうですね。
厚みは8mmで実際の重量は194gです。別に軽いわけではないんですが、比較的薄めです。手に持った感じとしてはやはりデカいなというのが正直な意見です。
ちなみに、クリアータイプの保護ケースも付属します。
とりあえず、3万円台のスマホとしては十分すぎるぐらいにカッコいいです。iQOOのハイエンド帯的なデザインエッセンスはもちつつ、比較的シンプルなデザインで
スペック詳細
スペック詳細です。まずはなんと言ってSnapDragon 8s Gen 3 でしょう。ほぼハイエンド並みの処理性能を持ちながら低価格を実現している貴重な存在です。
また、もともとiQOOはゲーミング的な要素も強く、独自のグラフィック強化チップも搭載しておりゲーム機的な用途にも期待値が上がります。
今回は最小構成の12GB 256GBをチョイスしました。それぞれの規格はLPDDR5 とUFS4.0になっています。世の中には17万円もしながら128GBで、しかもUFS3.0なスマートフォンもあるのに、ほぼエントリーグレードの価格帯で最新の規格を採用しているあたりiQooのコスパの高さが光ります。ディスプレイは6.78インチ 1.5の有機ELディスプレイで144hzのリフレッシュレートに対応します。もちろん画面内指紋認証にも対応しています。
また、バッテリーは大容量の6000mAhで最大80Wの独自急速充電にも対応します。
カメラは50MPのメインと8MPの超広角となっており、無駄なマクロなどの余計な部分にコストは掛けず、しっかりメインに注力しています。ちなみにカメラセンサーはPOCO F6 のLyt-600でミドル帯クラスのカメラを搭載しています。
ここまでのスペックがあって実際の価格はセール時3.8万円と、ついに4万円を切ってきました。通常時だも4万円前半で、まさにPOCO F6とバッチバチにやり合うコスパのお化けモンスターです。1点、iQOOは中国版でPOCO F6はグローバル版があるという点が大きい差でしょうか?
とはいえ、OrgineOSであればGoogle関係も問題無く使えてしまうので、ある程度慣れている人ならばあまりCN版というデメリットは感じないはずです。
ポイント
- 3.8万円でほぼハイエンドなスペック
- 対応バンドが弱い(ソフトバンク/楽天合致)
3.8万円でAntutu150万
iQOO Z9 Turboで一番の特徴は、前述した通り3.8万円というエントリースマホ並みの価格ながらスペックはハイエンドにも迫る超ハイコスパスマホな点です。
搭載するSnapdragon 8s Gen 3は現時点で最新のフラッグシップSOCのスペックを若干調整した廉価グレードとなりますが、そのスペックはほぼ、前世代のハイエンド帯です。
実際にAntutuでは150万点を超えるスコアを叩き出します。何度も言いますが3.8万円です。どうやったらこの価格でこのスペックをだすSOCを選定できるんでしょうか?絶対に中華スマホにしかできないスペックと言えますね。
性能的にはグラフィック性能が特出して高く、ゲーム性能にかなり期待が持てます。後ほどゲームごとに動作感をみていきましょう。
ちなみに8s Gen 3を搭載する超ハイコスパスマホは他にPOCO F6が存在します。こちらもほぼ同価格帯でまさにライバルになるスマホでしょう。こちらもレビューしていますので参考に御覧ください。
ディスプレイ性能
ディスプレイは 有機ELで縦2800px 横11200pxの1.5Kディスプレイです。リフレッシュレートも普通に144Hでまったくハイエンド帯に遜色ないクオリティです。
画面内指紋認証がかなり下目についているいるのは格安スマホの宿命でしょうか?
リフレッシュレートは144hzです。ここ最近はハイリフレッシュレートは標準的な装備としてもう普遍的になっていますね。この価格帯でもあまり驚かなくなってきました。
ガジェット界隈ではハイリフレッシュレートは本当に必要なのか?!という話題で最近ちょっと盛り上がったんですが、個人的にはまぁできるならばあったほうがいいだろう。という意見です。
価格的にも十分搭載できるはずなのに、メーカー側でプロダクトの松竹梅を出すためにあえて不自由にしてる事が個人的には気になります。というわけで3.8万の中華スマホですら144hzは当たり前に載せているけどどうなん?!アップル?!ってちょっとだけ火種を投げておきます。
今んところ、ハイエンドと差別化はLPTOに対応してるかどうか?ってところですかね。もちろんZ9 Turboは対応していません。
OrigineOS4.0搭載 日本語もバッチリ
OSはAndroid14をベースにしたOrigineOS4.0です。中華系独自OSの中でもOrigineOSはUIのデザインがかなり凝っていながらスッキリしており、センスが良いなと感じますね。
また、中華系ですがUIのほとんどは日本語化されており、またGoogleサービスも簡単にインストール出来るので普通に使う分には特に問題ありません。
ライバルであるPOCO F6はHyperOSベースのPOCOランチャーで、HyperOSが苦手って人も結構いると思うので、そういった中華スマホマニアック勢の極めて高度な選択肢な気がします。
6000mAhの大容量バッテリー
さすがはEV大国という事で最近バッテリー技術に関して中華系ブランドら目新しい言葉が並びます。小型化かしつつ大容量をより安全に使うための技術革新が進んでいるなという印象です。
今回搭載するのもvivo独自のブルーオーシャンバッテリーと称して、6000mAhというスマホとしてはかなり大容量なバッテリーを搭載します。
また付属のチャージャーでは最大80Wの急速充電に対応し、大容量活かし最大7.5Wのリバースチャージにも対応します。物理的に容量が大きいのでその分持ちは良いです。私の使い方であれば2日はいけますね。
対応バンドがびみょい
ここまで圧倒的なコスパで無欠の存在のようにお伝えしていますが、1点大きめな弱点があります。それは対応バンド。多くの中華スマホでよくあるソフトバンクと合致し、ドコモ、auでは微妙な対応バンドになっています。
ここ最近中華スマホでも3キャリ対応の事が多くて完全に油断して対応バンドをまったく見ていなかったです。かくいう私はソフトバンク系回線を一個も持っていないんですよね…
ただ、docomo系SIMがメインなんですが正直私が住んでいるエリアだとBand1でなんら困る事はないんですよね。なんでdocomoやau回線でも普通につかえちゃうんですが 、さすがにそれはエリアによって変わってきます。
その点だとライバルであるPOCO F6は全キャリ対応のバンド構成なので、であればわざわざiQOO Z9 Turboを選ぶ意味なくね ?と思ってしまったり。
iQOOはやはりマニアむけブランドなのは間違いないなと対応バンドから感じるのでした。
対応バンド
4G TD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41
4G FDD-LTE:B1/B3/B5/B8/B28A
5G:n1/n5/n8/n28A/n41/n77/n78
ゲーム性能
ゲーム性能を見ていきましょう。今回のいiQOO Z9 Turboなどの格安ハイコスパスマホは、中国国内においてはゲーム機という需要もあるようですね。確かに言われてみればSwitchなんかよりよっぽど高性能ですし、ゲーム機という見方をすると評価もガラリと変わる気がします。
日本国内においても、ゲームを満足にしたいけど、iPhoneは高くて買えない!ハイエンドAndroidも最近は高すぎる!ということで需要があるのかな?と感じました。
今回のiQOO Z9 Turboは8sGen3の素のCPU性能と、独自のグラフィックチップでGPU面も引き上げられており期待が持てます。今回は実際に原神と学園アイドルマスターで見ていきましょう。
原神
まずは最近新マップ「ナタ」が追加された原神を見ていきます。新マップは比較的最適化が遅れてしまいがちですが、実際の動作感はどうでしょうか?
まず、ゲームモードでターボ設定したうえで、最高設定60FPSに設定しました。30分ほどプレイしてみた感じとしてはかなり60FPSに近い数値で維持してくれます。Antutu150万点だとじゃっかん動作感が落ちるかな?と思っていましたが杞憂に終わりました。
かなり動作感は良いといっていいでしょう。ただし、Vivoスマホにあるようなフレーム補間はZ9 Turboには無いようですね。あと、本体の温度がかなり熱くなると感じました。アプリで本体表面温度は47℃を超えていました。性格な数値かはわかりませんが熱いのは確かです。
平均レートは57fpsで、原神に関しては3.8万円とは思えないほどに動作感良好です。
学マス
お次は最近検証を始めた学ますです。ライブが一番重いということで頑張ってクリアーを重ねているんですが、Proランクで1位通過がまだできておらずライブ画面を見れていないです。手軽にできておもろい一方このゲーム難しすぎません?
そんな余談はおいておき、プロデュース画面で見ていきます。プロデュース画面でもゴリゴリ3Dが動いてるので重いゲームではあるですが、結構スキップで飛ばす事が多く、プロデュース画面では体感的な不満は感じづらいと思います。
基本的に快適にプレイ出来ていると思うんですが、フレームレートのダウン幅も結構あります。思ったより低いなという印象ですが、正直、とくに不満は無くプレイできているかなと感じました。本体熱も原神の時よりは抑えられています。
ゲーム性能のまとめとしては、現時点で8sGen3の性能は十分と言えるスペックがあるでしょう。この動作感で3万円台ならばゲーム機として優秀だと思います。
カメラ性能
カメラ性能を見ていきましょう。カメラは二眼でメインカメラはOISを搭載したLyt-600で、超広角は8MPです。低価格帯で良くある見た目だけカメラを増やすためよマクロを搭載していないのは潔いです。みなみにメインカメラはライバルであるPOCO F6と同じです。
価格的には一番コストカットしそうな部分ですが、Vivo譲りのカメラがどういった性能を持っているでしょうか?作例で見ていきます。
日中
まずは明るい日中です。これぐらい晴天であればたぶんどんなスマホでもある程度キレイに撮れるかな?とは思いつつも、カメラハイエンドのVivo x100 Ultraの超広角に使われているセンサーで、わりと明るくパキッとして絵で撮影ができます。
ズームは最大でデジタル10倍で、2倍は結構いい感じつに使いやすいですね。それ以降はガビガビとしてきますが、撮影後はvivoゆずりの処理で思ったよりもいい感じです。
超広角がオマケみたいな感じですが、メインに関してはある程度しっかり撮れるカメラです。
夜間
夜景を見ていきましょう。夜景に関してはVivo譲りの補正で価格帯以上の撮影が出来ると思います。ただしあくまで3.8万円レベルのお話で、さすがに本家Vivo X100 Ultraとは雲泥の差です。まぁ当たり前と言えば当たり前なんですが。
スマホの画面で見るとZ9 Turboもすげー!っとおもったんですが、実際にPCで比較してみるとやはり差はありません。
夜間で面白いのはフィルター機能で、vivoスマホにあるサイバーパンクモードなども使う事ができます。これらのフィルターが凄くつかっていて楽しいですね。プレビューしながら使えるフィルターなので印象的な撮影が簡単にできます。
iQOO Z9 Turbo まとめ
最後にiQOO Z9 Turboをまとめると、良くこのスペックをこの価格で出せるな…という驚きが一番に大きいでしょう。普通にグローバルブランドだったら10万は超えるであろうスペックを3.8万円で出しているあたり中華スマホの恐ろしいところでしょう。
ネットで拾った情報では、中国国内ではスマホが携帯ゲーム機代わりな側面もあり、安価ながらゲーム性能がピカイチという特化型スマホの需要もあるそうで。言われてみればゲーム機として抜群だなと感じますね。
恐ろしいほどのコスパですが、日本国内ではPOCO F6というライバルも選択肢に入ります。こちらも公式な日本展開はありませんが、アリエクで同価格帯で入手可能です。そしてこちらは明確にグローバル版で、バンド構成も日本と合致します。
そうなってくるとiQOO Z9 Turboをわざわざ選ぶ理由って何だろうか?となってきます。私も当初らVivo x100 Ultraがバンド構成がしっかりしてたので、まったくもって油断して見てなかったのも悪いんですが。つまるところめちゃくちゃマニアックなスマホであることには間違いないですね。