今回はXiaomiの大人気スマートバンド Xiaomi Smart Band 9をメーカーより貸出頂いたのでレビューします。
先に中国版は発売していましたが、今回はかなりスピーディーに日本版が発売されました。これまでだと中国版→グローバル版→日本版と日本に来るのはだいぶ遅かったんですが、今年はXiaomiが日本市場に力を入れているのもあってかかなり早いです。
毎年、圧倒的なコスパで鉄板スマートバンドの一角となりますが、今年はやや変化が分かりづらく前作からのどういった進化がされているのか?は気になるポイントでしょう。今回は実際に前作Band8とも比較しつつしばらく使った感想を奇譚無くお伝えしていこうと思います。
Xiaomi Smart Band 9 vs Huawei Band 9の比較記事はコチラ
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前作 Xiaomi Smart Band 8のレビューはこちらから
Xiaomi Smart Band 9 本体チェック
Xiaomi Smart Band 9の本体を見ていきましょう。当初前作Band 8からほとんど変わってないだろうな…と思っていたんですが、材質がアルミニウムになった事で思った以上に見た目的変化が大きく感じました。特にアルミ部分に仕上げが、エッジ部分のみ磨かれており、キラッとするようになっています。
過去のRedmi Watch 4のようなデザインになっていますね。ただアルミを使うとのっぺりしがちなので、個人的にこの仕上げ方は大好きです。
一方、そこ以外はほとんど前作と同じと言ってよいでしょう。スペック上は本当にわずかにBand9の方が小さいようですが、ほぼ誤差レベルの差でしかありません。
シリコンベルトの材質も前作とまったく同じといって良いでしょう。というか、バンド自体に互換性があり、それぞれスワップできます。
今回外観で大きく変わったのは背面で、センサーが一新されています。
並べて見ると前作のポリッシュされた本体と、今作のアルミのマットな質感は雰囲気がだいぶ違います。Band 9のほうがより落ち着いた印象を受けるんじゃないかなと思います。
様々なメーカーから異なるサイズ感のスマートバンドが発売されていますが、頑なにこのサイズ感に拘っているのはXiaomiらしいポイントです。
ベルトやアクセサリーも種類豊富
今回もベルトやアクセサリーが種類豊富です。今回はチェーンストラップとランニングクリップもお貸しいただきました。
本体のアルミに合わせた金属バンドが今回のポイントでしょうか。まずチェーンストラップは私なんかが絶対につけなそうなファッショナブルな見た目です。女性がアクセサリー感覚で点けられるようなおしゃれなデザインです。
もう一方はスニーカーなどに取り付けて、ランニングモードとして使うクリップです。本体をカバーにはめ込み、背面のクリップでスニーカーにパチっと挟み込みます。アプリ側で、ランニングモードをペブルモードにすれば、準備完了です
前述したように、Band 8とも互換性があるようなので、過去に購入したバンドが無駄にならずによいですね。
超高輝度になったディスプレイ
ディスプレイは1.62インチ 有機ELで前作と解像度もまったく同じです。というわけで進化していないのかと思いきや、ピーク輝度が600nitから1200nitと倍の値に大幅進化しています。
ピーク輝度とは、画面を真っ白にした状態で、画面上の一部のエリアのみで計測する値です。というわけで、倍になったからといって目が焼けるような明るさというわけではないですね。ただ、スマートバンドのサイズ感でスマートフォンにも匹敵するピーク輝度に上がっているのは細かいですがかなり進化したと思います。実際、室内での視認性は大きく変わりませんが、屋外での視認性が向上したと思います。
ウォッチフェイスは200種類から
ウォッチフェイスに関しては約200種類から選べます。数的には前作とあまり変わらないですね。というか新収録のフェイスはあまり多くはない印象です。
よく聞かれる、秒単位のフェイスについてですが、デジタルタイプで秒単位までカウントアップしているフェイスは残念ながらありませんでした。アナログ針のものであれば秒単位までするフェイスはいくつかありました。
AODも対応 大容量バッテリーで使いやすい
AODももちろん対応しフェイスごとのデザインや、時間指定によるAOD有効化も可能です。またこれまでだとAODのバッテリー消費が高くなかなか使いづらかったですが、今回は大容量化した事で、最大9日もつようになったのでAODも使いやすくなりました。
操作性はほぼ変わらず ヌルヌル
UIと動作感を見ていきましょう。今回からベースがHyperOSとなっているようですが、実際の操作感とUIは前作とほぼ一緒です。
前作Band 8でスマートバンドとしては異様に軽快でヌルヌル動作に進化しましたが、さすがにそれ以上の発展はこの短期間では難しいでしょう。基本的に快適そのものですが前作から進化したと感じるポイントは特にありません。
操作体系もまったく同じで、もうスマートバンドの完成形になってるという事でしょうね。UIの構成はたくさんあるスマートバンドの中でも一番使いやすくシンプルにまとめられていると思います。
左右のウィジェトはアプリから編集可能です。二弾のカードウィジェットを使えば小さい画面ながら多機能に使えます。また左右のスワイプは貫通しているタイプで使いやすいです。
上スワイプで通知です。iOSでペアリングしていますが、LINEはアイコンが表示されませんでした。Androidの場合はアイコンがしっかり表示されますね。また、どちらのOSでもメッセージへの返信機能は今回も未実装です。さすがにこの機能はマストで対応しないといけないんじゃないですかね…
細かいけど変わったところ
今回のXiaomi Smart Band 9は前作からほとんど変わっていないように見えるんですが、すごく細かいところは変わっていたりします。細かい部分ですが気がついた点をまとめていきます。
モーターの振動が改善
バイブレーションの振動が、前作よりもしっかりとしたものになりました。おそらくモーターそのものが違うようで、前作は乾いた感じの軽いモーター音で、着用していると分かりづらかったですが、Band9のモーターはズシッとした振動感をしっかりと感じる事ができます。
実際につけてみればわかりますが、体感的な印象はだいぶ改善されています。
別スマホへの接続が簡単になった
あまり使いませんが、別のスマートフォンにペアリングする方法が、これまでだとリセットしかありませんでしたが、本体内部のメモリーは引き継ぎながら、別のスマートフォンにい移行ができるようになりました。例えばスマートウォッチなんかはリセットされると消えちゃいますが、消さずに引き継ぐ事が可能です
ただしiOS→Androidはさすがにリセットが必要でした。
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前作にはなかった「タスク」がありました。アプリからリマインダーを登録できるようです。
ヘルスケアセンサーが一新
今回の変更点で大きいのはヘルスケアセンサーが最新の世代にアップグレードした点で、背面のセンサー形状も全くことなります。全体的に精度が上がった事を謳っていますが、正直この辺の差はライトに使っていたらわからないような気がします。
睡眠アシスタントが追加
これは本体側ではありませんが、これまでシンプルすぎた睡眠ログに、アシスタントメッセージが出るようになりました。
睡眠を解析し、改善を提案してくれるようになりました。また7日連続で睡眠を取ると自分の睡眠タイプを動物で表すのも面白い機能です。
ZeppLifeで連携できない
Band8の時点でも話題になりましたが、ZeppLifeと連携ができません。これは実際の製造元がBand8の時点で別メーカーになっているからですね。
もう何度も伝えてきましたが、今回はBand7以前のユーザーがそろそろ買い替えを考えている時期だとおもうので改めて注意喚起です。
見た目とUI周りは似ているんですが、中身のベースがまったく別物のため、これまでZeppLifeで使えたLINE返信機能などが現在使えません。
一応ZeppLifeに蓄積した健康データをMiFitnessに移行する機能は追加されています。ZeppLifeが必須だった人にとってはかなり大きな違いになるので、これは注意点です。
バッテリー持ちが大幅向上
バッテリーは通常仕様21日とこれまでの16日から比べると大幅に向上にしました。実際に190mAhから233mAhへと容量アップがされていますが、数字以上の電池持ちに感じます。
まず、AODを設定しても9日近く持つと公式でうたっています。これまでのスマートバンドだとAOD利用はかなり電池を食いましたが、進化しているようです。今回は短い期間での検証になりますが、実際に健康機能をフルと設定し、かつAODを設定しても1日あたり8%と驚異的なバッテリー持ちです。
一点、バッテリーの消費スピードが一定では無く、やたら100%状態が長いのはお伝えしておく必要があります。なので、しばらく使っていると思ったよりも消費するタイミングなどが見えてきます。
それでも、公称としている数値は持ちそうです。
今回のXiaomi Smart Band 9で特出するのはバッテリー持ちの改善ですね。ディスプレイや機能性は多機能になりながら、過去の名作Mi Band 4シリーズのような超ロングバッテリーを実現していることに驚きます。
スマートバンドをサウナで使うな運動
毎回スマートバンドをレビューすると必ず一回は聞かれる「サウナで使えるか?」というコメントですが、一応そこそこスマートウォッチレビューを熟している立場の人間として、ちゃんと伝えておきたいんですが
スマートウォッチ・スマートバンドをサウナなどの高温に達する場所で使うのはマジで危ないので絶対に止めましょう。
私もサウナーなのでお気持ちは理解できます、ご意見ありがとうございます。
ただ、故障ももちろんですが、バッテリーの発火や爆発となると、ウォッチ利用者や施設に対して取り返しのつかない被害を与えてしまう可能性があります。…
— Xiaomi Japan (@XiaomiJapan) November 22, 2023
参照:Xiaomi Japan 公式Twitter サウナ利用についてユーザーから問われた際
まず、この話が起きてしまうのか?という点についてですが、おそらくそれは過去のXiaomi Smart Bandシリーズがサウナで使ったとしても動作しつづけたからでしょう。他メーカーのスマートバンドが高温による急激な温度変化によって電源が落ちるのに対して、過去のXiaomi Smart Bandはそのまま動作し続けることができてしまいました。確か、Xiaomi Smart Band 8から、Xiaomiでも高温になったら動作が停止するようになったんですが、これにサウナーな方たちは改悪したという評価をしていたりします。
しかし、この高温で電源が落ちるという機能自体が正常な動作であり、これが無いスマートウォッチ/バンドのほうが危険な仕様といえます。
まず、スマートウォッチなどに搭載されているリチウムイオン電池が何かしらの衝撃や劣化で爆発・炎上したというニュースを見たことはないでしょうか?信じられない勢いで発火し爆発します。詳しくは専門の動画などを見ていただきたいんですが、そのサイズからは考えられないほどの規模で影響があります。そもそも構造として強い衝撃と、高温に対して弱いという特徴があります。
※Googleで検索して大手メディアサイトへの寄稿記事が一番上にヒットしてしまう。記事内では故障の可能性を示しつつ、結論としては"オススメ"してしまっている
こういった異常な状況において、システム全体を安全に停止させる仕様をフェールセールというのですが、まさに高温を検知し、電源が落ちるというはフェールセーフそのものです。
つまり、過去のXiaomi Smart Band シリーズにはこのフェールセーフが搭載されていないということですね。安全上の仕組みが搭載されていない機種を、まさに誤った使い方で使ってしまっているということです。
もしスマートウォッチ・バンドを着用したまま、バッテリーが爆発すればおそらく腕には一生の傷、下手したら普通に命の危険がありますし、また、密室空間でバッテリーが爆破した場合、建物そのものにも影響が出るでしょう。
濡れたタオルを被せればOKとか言われたりしていますが、全然OKじゃないです。それぐらいリスクがある事なんで、そろそろ大きめな事故が起きてもおかしくないんじゃないかな?と思ったりします。そういった危険性から施設側でスマートウォッチの着用をして入浴ができないところも増えているようですが、まだまだ認知は進んでいません。
というわけで、もりこの動画を見てサウナ利用を考えている方、もしくは今現在している方がいれば危険なので絶対にやめましょう。
Xiaomi Smart Band 9 まとめ
Xiaomi Smart Band 9のまとめとしては、全体的に前作Band8のブラッシュアップがメインのアッパーバージョンだと思いました。ナンバリングで出すほど大きな進化を感じれるところは多くはないなというのが正直な感想です。
ただ、5000円台のスマートバンドでアルミケースを使用しつつ、動作感や機能性もすでに極まっているため鉄板スマートバンドなのは揺るぎないです。すでにBand7シリーズなどの過去作からすると別次元のクオリティになっているので、古いバンドの電池がヘタっている人などは買い替えてしまいましょう。